WWEのPLE「バックラッシュ」(4日=日本時間5日、フランス・リヨン)が行われ、カブキ・ウォリアーズ(アスカ&カイリ・セイン)はWWE女子タッグ王座から痛恨の陥落となった。

 昨年11月に悪のユニット「ダメージCTRL」入りし、今年1月に同王座を奪取。約3年9か月ぶりに王座に返り咲くと、ロウ、スマックダウンに加え、第3ブランドのNXTでも防衛戦を行い、王座を守ってきた。だが4月の祭典「レッスルマニア40」ではダコタ・カイとのトリオで、ビアンカ・ベレア&ナオミ&ジェイド・カーギルに完敗。この日は、因縁のビアンカと元AEWの大物ジェイドとの〝スーパーチーム〟をフランス決戦で迎え撃った。

 サッカーのような独特のチャントが飛び交うリヨンの会場は、異様な雰囲気。アスカ&カイリは筋肉ムッキムキの挑戦者組に防戦一方で、カイリは胴上げ風に空中に放り投げられる破天荒な合体攻撃を浴びた。それでも、アスカがビアンカのプランチャをかわして場外でハイキック一閃。カイリはコーナー上段から舌を出しながら、鮮やかなクロスボディーを放ってペースを引き戻した。

 アスカは奇声を発しながらビアンカにエルボー。カイリは前腕打ちを叩き込む。アスカもスライディングキックで追い打ちをかけ、得意の連係攻撃にさえを見せる。ところが、長身のジェイドが入ると、戦況が一変。スワンダイブ式のクロスボディーを2人でくらってしまう。挑戦者組の猛パワーを止めるため、カイリがジェイドに、アスカはビアンカに腕十字を仕掛けるが、2人とも力任せに担ぎ上げられ、マットに叩きつけられた。

 フランス語ではなく「This is awesome!(これぞ名勝負!)」の大チャントの中、挑戦者組の猛攻をしのいだカブキ・ウォリアーズは、アスカがビアンカをドラゴンスリーパーで捕獲。そこにカイリが必殺のインセインエルボーを放つ必殺の合体技を見舞った。決まったかに見えたが…ジェイドが入ってカウントを阻止。アスカとカイリもさすがにぼうぜんの表情も、カイリは敢然とコーナーからジェイドに飛びついた。ところが、強引にキャッチされ空中で体勢を入れ替えられる。必殺のジェイデッドで顔面をマットに叩きつけられた。アスカはビアンカのKODで、マットに倒れたカイリに投げつけられてダウン。そのまま3カウントを奪われ、タッグ王座から陥落した。

 アスカ&カイリにとっては、ロウ、スマックダウンの両ブランドに出場できる特権のあるWWE女子タッグ王座を失う痛恨の事態。ダメージCTRLはすでに「WWEドラフト」によりスマックダウンからロウへの移籍が決定しており、今後ロウマットで再浮上を狙うことになる。

 大会中にはアスカが仲間のイヨ・スカイとともに、「キング&クイーン・オブ・ザ・リング」の女子トーナメントにエントリーされたことが発表された。次回ロウの1回戦でアスカは元NXT女子王者のライラ・ヴァルキュリア、イヨはナタリアとの対戦が決定。ダメージCTRLは王座陥落から休む間もなく、女王を選ぶ戦いに突入する。

 この日の「バックラッシュ」は「ABEMA」にて生中継された。