学校や幼稚園、保育園などで使われている上履き。履き始めた当初は真っ白でピカピカだったはずが、次に持ち帰ってみれば、真っ黒…しかも、専用の洗剤で洗ってもなかなか落ちない、なんて経験をしたママは多いはず。

今回ご紹介するのは、そんな汚れやすく落ちにくい上履きの上手な洗い方です。暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、簡単かつ効果的な方法についてお伺いしました。

テクニック1:酸素系漂白剤ならつけておくだけで汚れが落ちる!

子どもの上履きはあっという間に真っ黒になります。買ったばかりのピカピカ真っ白は一週間も保ちません。しかも、その汚れを落とすために一生懸命洗剤で洗っても、白とはほど遠い状態にしかならならずにウンザリしてしまったこと、だれしもあるのではないでしょうか。

できるだけ簡単かつ効果的に上履きの汚れを落とすには、酸素系漂白剤を使ったつけ置きがおすすめです。40〜50℃程度のお湯に酸素系漂白剤を入れて、20分以上置きます。分量は漂白剤に記載の指示に従ってください。

では、実際に子どもの上履きを酸素系漂白剤で洗ってみます。全体的に薄汚れた状態です。なお、靴の内側の黒い部分は書かれていた名前を消したもので、汚れではありません。

私が日頃使用しているのは『オキシクリーン』という酸素系漂白剤です。まず、上履きをタライなどに入れて、オキシクリーンを振りかけます。ここに温度を50度程度に調整したシャワーをかけ、泡立てます。オキシクリーンがしっかりと溶けていることを確認したら、そのまま置きましょう。なお、分量の目安は4Lのお湯に30gが目安です。

1時間置いて取り出したのが上の写真です。全体的に白くなっていますが、さらに汚れが残っているところだけブラシで軽くこすります。汚れが浮いているおかげで、こするのにもあまり力は入りません。あとは水でぬめりを取って、乾かしたら、終了。

乾かしたあとがこちら。最初と見比べると、ずいぶん白くなっていることがわかります。

ちなみに、漂白剤には「塩素系」と「酸素系」がありますが、ここで使うのは酸素系漂白剤です。塩素系漂白剤は漂白力・除菌力が強いので、色物も真っ白にしてしまいます。白い上履きならいいかと思うかもしれませんが、靴底などに使用しているゴムを傷めてしまうので、使わないようにしましょう。

上履きって洗濯機で洗っても大丈夫?

さらにラクに上履きを洗うには、洗濯機を使うという方法があります。「上履きを洗濯機に入れても大丈夫?」と思うかもしれませんが、水洗いできるものであれば、上履きに限らず、スニーカーなども洗えます。汚れがひどい上履きは最初に酸素系漂白剤でのつけ置きをして、砂や泥、小石などの汚れを落としてから、洗濯機で洗いましょう。

洗濯機で洗うときには、必ず洗濯ネットを使い、洗濯機や靴を傷めるのを防ぎます。洗濯ネットは、靴専用のものもありますが、普通の洋服用でも使えます。あとは、洗濯用洗剤を使って、ふだん通りに洗濯機を回せばOK。洗い終わったら、風通しのいい場所でしっかりと乾かしましょう。

洋服を洗う洗濯機で靴を洗うのは抵抗があるかたは、靴専用に小さなバケツ型洗濯機を用意してもいいでしょう。お子さんの人数が多かったり、上履き洗いが負担になったりしているご家庭にはおすすめです。また、靴専用の洗濯乾燥機を備えたコインランドリーも増えています。ご自宅のまわりにないか探してみてもいいかもしれません。

◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

※ご紹介した内容は個人の感想です。使用上の注意をよく読んだうえでご利用ください。
※塩素系漂白剤と酸性の洗剤を混ぜると、塩素ガスが発生し死亡事故に繋がる可能性があります。絶対に酸性の洗剤と混ぜないでください。また、脱脂性があるので、素手で作業をすると手が荒れてしまう可能性があります。使用時にはゴム手袋をつけましょう。

構成/サンキュ!編集部