ドジャース大谷翔平投手が5月5日(日本時間6日)に行われたブレーブス戦で9号2ラン、10号ソロの2本塁打を含む4打数4安打3打点と大暴れした。9号2ランはセンターバックスクリーンに約125メートル、10号ソロはセンターやや左のスタンド中段へ約141メートルの豪快弾。ファンや選手、関係者の度肝を抜いたが、この日試合が行われたのはロサンゼルスの本拠地・ドジャースタジアム。実はこの球場、好調時にセンター方向へ大きな打球を連発する大谷にとって、本塁打を打つなら最適レベルの環境だった。

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 野球場に関して「パークファクター」という指標がある。データサイトの「Baseball savant」にも30球団の本拠地の数値が全て記されているもので、平均レベルを100として得点が入りやすければ100より上、入りにくければ100より下というように、安打・二塁打・三塁打・本塁打・四球・三振の出やすさ・出にくさが数値化されている。たとえば大谷が昨季までプレーしたエンゼルスの本拠地、エンゼルスタジアムは、2024年のパークファクターが101。本塁打に関しては116と出やすいようだ。

 では、今季からプレーするドジャーススタジアムはどうか。形状としては左中間・右中間が深めで本塁打は出にくい印象があるが、パークファクターとしては100ちょうど。ただし安打は91、三塁打は73と極端に低い。ところが本塁打に関しては121と高く、これはレッズの本拠地であるグレート・アメリカン・ボール・パークの125に次ぐ2位だ。

 さらに大谷にとって追い風なのは、ドジャースタジアムの形状。センターフェンスまで385フィート(約120.4メートル)で、エンゼルスタジアムの400フィート(約121.9 メートル)より1.5メートルも短い。昨季、44本塁打でア・リーグの本塁打王に輝いたが、ライト方向への19本と同じく、センター方向にも19本。特にこの日放ったように、好調時になるほどセンター方向へ大きな当たりを放つのが大谷の特徴だ。

 両リーグトップタイの10号を放ったが、これは自身最高のペースで、チーム36試合目で10本塁打は、年間45本ペース。例年6月に絶好調を迎える大谷だが、今季はどこまで打ちまくるか。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)