<〜全英への道〜ミズノオープン 事前情報◇21日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>

ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内男子ツアー「〜全英への道〜ミズノオープン」が行われるJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)から。


プロアマが行われた水曜日。多くの選手が練習場で球を打ち込んでいるなか、とてつもない長さのアイアンを打ち込んでいる選手がいた。しかもナイスショットを連発しているとなれば、話を聞かずにはいられない。突撃してみた。

その選手はハン・リー(米国)だ。日本男子ツアー参戦1年目となる2008年にシードを獲得し、12年の「マイナビABCチャンピオンシップ」では初優勝を飾っている。近年は22年の「関西オープン」で3位に入るなど時折輝くプレーを見せ、5季ぶりのシード復帰を果たすと、23年も開幕戦「東建ホームメイトカップ」でも3位に食い込んだ。今年の5月9日から行われた「For The Players By The Players」の第1ラウンドではホールインワンも達成している。

超ロングアイアンを使用するその意図は「重いから体で打てる。手で打てないから」。48インチもあるアイアンは手を使わず体で打つための練習器具であった。「持ってみて」と気さくにクラブを渡してくれて、手に取ってみると確かに重い。素人には到底打てそうにない代物だが「みんなできるよ(笑)」と涼しい顔を見せた。

さらにこの器具を使い始めたきっかけは片山晋呉の助言があったからだという。「多分8年くらい前、晋呉さんが『これがいい』って教えてくれて、スリクソンに(クラブ作製を)お願いした」。片山も使うこの練習器具で日々腕を磨いているようだ。

最後に今週の意気込みを聞いてみると「日本に16年いて、(男子ゴルフは)新しい顔がたくさんでてきたけど、日本の選手はみんな強い。私はそのなかでフルスイングしていくよ」。ベテランながら若手への敬意を払うその姿勢はまさにナイスガイだった。


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