名古屋市の都心・栄地区に新たなランドマークとなる高さ約158メートルの複合商業ビルが23日に開業する。行政も緑豊かなこのエリアのにぎわいづくりを後押しする。再開発で先行する名古屋駅周辺から商業の中心地としての地位を取り戻せるのか。名古屋の2大商業地は共存共栄できるのか。

 名古屋のシンボル「テレビ塔」や緑豊かな久屋大通公園沿いに百貨店などが立ち並ぶ栄地区。徳川家康が約400年前、名古屋城の城下町として整備したことが発展の由来とされるこの地区に23日、地上33階建ての「中日ビル」が開業する。

 ビルにはホテルやオフィスなどのほか、レストランやカフェ、雑貨店など93店舗が入る。名古屋初出店は31店舗あり、中には入場料のある本屋「文喫(ぶんきつ)」など珍しい仕掛けの店もある。

 「栄に新たなにぎわいをもたらす決意だ」。19日の内覧会で中部日本ビルディングの井戸義郎社長は語った。