米航空機大手ボーイングが24日発表した今年1〜3月期決算は、純損益が3.55億ドル(約550億円)の赤字だった。赤字は7四半期連続。1月にアラスカ航空の小型機「737MAX」の胴体に飛行中「穴」があいた。この事故の影響で、出荷数が大幅に減少したことが響いた。ボーイングの安全管理への不信が業績悪化を招く状況が続いている。

 売上高は前年同期比8%減の165億ドル(約2兆5600億円)。事故の影響で、商用機の出荷数が同3割以上減って83機にとどまった。

 737MAXは2018年にインドネシアで、19年にはエチオピアで墜落事故を起こし、計346人が死亡した。安全よりも利益を重視した経営姿勢が事故を招いたと非難され、コロナ危機も追撃となり通期では23年まで5年連続で赤字が続いていた。