宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)で19日、入学式があり、第112期生の40人がタカラジェンヌへの一歩を踏み出した。

 中西達也校長は「人としても成長して、品格のある舞台人をめざしてほしい」とあいさつした。

 また、式典には村上浩爾・宝塚歌劇団理事長が出席し、「入学できたことに誇りと自信を持ってほしい。謙虚な気持ちも忘れないように」と述べた。

 上級生(先輩劇団員)らによるパワーハラスメントがあった歌劇団の現状についても言及。

 「現在、様々な改革、改善に取り組んでいる。宝塚には、芸の伝承や慣習など色々な決まり事があるが、中には非合理的、非効率的なルールも残っている。それらを時代に合わせて見直し、音楽学校でも指導内容を見直しているので連携していきたい」と説明した。

 歌劇団生徒を代表して雪組組長の奏乃はるとさんは「舞台は1人ではできません。ともに舞台に立てる日を心待ちにしています」と祝辞を述べた。

 新入生を代表して千葉県出身の今井咲さんが「清く正しく美しくの教えのもと、立派な舞台人になるよう精進することを誓います」と答辞を述べた。

 式が終わった新入生は夢や目標を語った。兵庫県出身の田島妃葉(ひよう)さんは「周りをぱっと明るくできるような素敵な娘役になりたい」。京都府出身の仲田毬乃(まりの)さんは「同期と一緒に歌や踊りを切磋琢磨できるのが楽しみです」と話した。(三浦宏)