賃貸住宅建設大手の大東建託(東京)が、「いい部屋ネット 街の住みここち&住みたい街ランキング2024〈北陸版〉」を発表した。調査は2019年から始まり、今年で6回目。

 北陸3県に居住する登録モニターの20歳以上の男女を対象にインターネットで行った。「街の住みここち」は2019〜24年の調査で計1万8059人、「住みたい街」は24年の調査で計4295人の回答を集計した。

 「街の住みここち」は、「全体としての現在の地域の評価」を大変満足(100点)、満足(75点)、どちらでもない(50点)、不満(25点)、大変不満(0点)で回答し、平均値を出した。「住みたい街」は、投票数を集計した。

 「街の住みここちランキング」では、1位は5年連続で石川県野々市市で、1〜4位を同県内が占めた。5位は昨年の11位から大きく順位を上げた福井県南越前町となった。「住みたい街ランキング」では、5年連続で金沢市が1位だった。

 調査の分析に携わり、解説した麗沢(れいたく)大の宗健(そうたけし)教授(社会工学)は、野々市市をはじめ、大都市のベッドタウンで住みここちの評価が高いという。同市は金沢市に隣接し、商業施設や病院があり、生活利便性が高いことに加え、子育て支援の充実が背景にあると指摘。

 福井県南越前町については、自然に恵まれ静かで治安がよいことに加え、交通の利便性や行政サービスの良さが評価につながったという。「大都市ではない郊外の暮らしやすさの代表事例といえるだろう」と話した。

 また、北陸新幹線敦賀延伸の影響は、24年調査が開業前であったことから、来年以降に出てくる可能性があるという。(砂山風磨)

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■街の住みここちランキング

順位   自治体名

1(1)石川県野々市市

2(2)石川県白山市

3(3)金沢市

4(5)石川県かほく市

5(11)福井県南越前町

6(4)富山県砺波市

7(8)富山市

8(12)富山県射水市

9(9)石川県内灘町

10(6)石川県小松市

■住みたい街ランキング

順位   自治体名

1(1)金沢市

2(2)東京23区

3(3)富山市

4(4)石川県野々市市

5(5)横浜市

※大東建託調べ。カッコ内の数字は昨年順位。