岸田文雄首相は3日午前(日本時間3日夜)、ブラジルの首都ブラジリアでルラ大統領と会談した。両政府は戦略的グローバルパートナーシップのさらなる強化に関する共同声明を出し、気候変動分野などの連携強化で合意した。ブラジルは今年の主要20カ国・地域(G20)議長国であり、国際課題の議論をリードする。首相は就任後、初の南米訪問でブラジルとの戦略的関係の強化を目指す。

 ルラ氏は民主主義などの価値をバイデン米政権と共有する一方、新興5カ国(BRICS)の枠組みがある中国やロシアとの関係も重視する。

 ロシアによるウクライナ侵攻を巡り「いつでも調停役になれる」と言及したり、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘でも国連の機能不全を批判したりするなど、グローバルサウス(新興国・途上国)の代表格として外交での存在感を示している。