奈良県五條市の市立五條小学校(児童159人、延原喜久子校長)の児童らが20日、中国の湖南省長沙市から「教育旅行」で来日した砂子塘小学校の児童らと交流した。校内で一緒に給食を食べ、七夕の短冊に願いを書いた。

 砂子塘小の児童は3〜5年生の32人。15日に来日して京都や大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などを観光し、20日午前に奈良公園と東大寺を訪れてから五條小へやってきた。

 歓迎式典では、砂子塘小の児童がダンスを披露し、五條小の児童は校歌を斉唱。五條小のゆるキャラ「五夢(ごむ)りん」とのじゃんけんも楽しんだ。

 それから砂子塘小の児童は、教室や図書室など4カ所に分かれて五條小の5、6年生と一緒に給食を囲んだ。最初は静かだったが、次第に英語で自己紹介をしたり、パソコン上で翻訳機能を使って好きな食べ物などを尋ね合ったりするようになった。

 体育や音楽、図工、英語などに分かれた交流の時間もあり、6年生の図工では、七夕の短冊にそれぞれの言葉で願いを書き、ササに飾りつけた。

 砂子塘小5年の陳芷晗(チェンツィーハン)さん(11)は「給食は中国の味に似ていて、とてもおいしかった。温かく受け入れてもらえて、楽しく交流できてうれしい」と話した。奈良公園で鹿と触れあえたことが印象に残ったという。

 外国人との交流は初めてだったという五條小6年の立木莉央菜さん(12)は「自分の国のおいしい食べ物の紹介をして、少しずつ打ち解けていけた。笑顔で話しかけることと、自分からプロフィルを伝えていくことが大事だと思った」と話した。(歌野清一郎)