【三重】子どもたちに俳句の楽しさを伝えるカードゲーム「THE kukai」を考案した伊賀、名張両市の教員らの団体が、小中学校にカードを無料配布しようと、費用を集めるためのクラウドファンディング(CF)を続けている。団体メンバーの小学校教諭が27日、名張市役所を訪れ、北川裕之市長にPRした。

 俳句の17音のうち2音だけが抜かれて記されたカードに対し、参加者が一番適していると思う2音の手札を出し合い、出来を評し合う遊び。両市の小学校教諭や退職教員らでつくる「せんせいの句会」が、松尾芭蕉生誕380年を記念し、句会のエッセンスを採り入れて考案した。

 同会は5月25日からCFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で支援を募り、28日現在、150万円を超えた。伊賀市の小中学校のクラスに一つずつ配布するめどは立ったが、200万円になれば名張市の小学校にも配れるという。代表の森永侑樹・名張市立名張小学校教諭(32)と副代表の福間健太・伊賀市立上野東小学校教諭(28)は「言葉の裏側や相手の思いを想像できる子どもが増えてほしい」「(カードには)正解があるわけではなく、いろんな見方があっていい」とし、北川市長は「子どもに表現力や想像力が身につく。応援したい」と応じた。CFは7月15日まで。(小西孝司)