英公共放送BBCは17日、2022年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を始めてから死亡したロシア兵が5万人を超えたと報じた。同局ロシア語放送とロシアの独立系メディア「メディアゾナ」が、有志と協力して独自に調べた結果という。

 報道によると、BBCとメディアゾナは侵攻開始以降、ロシア国内70カ所の軍人墓地にある墓を数えてきた。また、航空写真や当局の発表、新聞やソーシャルメディアも確認し、侵攻2年目のロシア兵の死者数は「2万7300人以上」とした。1年目に比べて25%近く増えたという。

 ロシア軍は激戦地で犠牲をいとわず多数の兵士を送り込む戦術を取っているとされる。BBCは東部ドネツク州のバフムートやアウジーイウカでの戦闘を通じ、ロシア側の死者数が急増したと分析。また、侵攻前は軍と無関係だった戦死者が4割に上るという。