中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会は26日までの会議で、統計法の改正案を審議した。地方政府による不正な水増しなどが相次ぎ、統計への国内外の信頼が揺らぐ中、中央による監督や不正行為への罰則強化を図る。

 地方政府の経済統計をめぐっては、河南省が1月、2022年の域内総生産について、1年前に発表した速報値から約3千億元(約6兆円)下方修正し、約5兆8千億元(約120兆円)だったとした。

 修正額は、省内の市が一つ消えるほどの規模。前年比の実質成長率は速報値で3・1%だったが、修正後は2・4%にとどまった。

■不正の動機は?中央は問題視

 この他、湖南省と江西省も22年の域内総生産を速報値から1千億元(約2兆円)前後、下方修正した。修正幅は域内総生産の2〜3%程度で、異例の大きさだった。