陸上自衛隊の基地に留め置かれていたオスプレイの飛行が19日に再開され、20日には目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)から高遊原分屯地(熊本県益城町)に1機が移動した。高遊原にあった1機と一緒に整備を受け、千葉県の木更津駐屯地に戻る。

 九州防衛局によると、高遊原の機体は水陸機動団の訓練支援のため、目達原の機体は飛行展示のため、暫定配備されている木更津から昨年飛来した。だが、鹿児島で起きた米軍オスプレイの墜落事故を受けて、昨年12月7日から飛行を見合わせていた。

 九州防衛局は、熊本、佐賀の両県に「住宅地の上空は可能な限り飛ばない」などと事前に説明したうえで、19日から飛行を再開。木更津に戻る前に確実に整備・点検するため、目達原の機体を高遊原に移すことにしたという。

 熊本空港に隣接する高遊原分屯地の正門前では20日、市民グループの「反戦反核くまもとアクション」と「平和を求め軍拡を許さない女たちの会・熊本」が飛行再開に抗議した。(森北喜久馬)