徳島県は2025年4月の知事部局の職員採用を過去最大規模の230人にする。今年4月の採用枠より20人増となる。中途採用枠で「行政実務経験者枠」や「キャリアリターン枠(復職制度)」をつくるなど、多様な人材確保を目指す。

 応募者が比較的少ない「建築・総合土木・林業」の分野では採用条件を変更。大卒区分で教養試験をやめ、より基礎的な内容を問う職務能力試験を導入する。受験資格も拡大し、短大や高専の卒業見込み者を加える。また26年4月の採用では「早期枠」を新たに設け、従来より2カ月前倒しして25年6月に最終合格を決める。

 一方、「民間企業等職務経験者枠・就職氷河期世代枠」にも、職務能力試験を導入する。

 全職員の4割近くを占める50代が大量退職期を迎えており、県は積極的な採用を継続する方針だ。後藤田正純知事は「民間企業の動向も踏まえ、行政サービスの維持に努めたい」としている。(能登智彦)