平和をテーマに社会的起業などに取り組む若者らが集う国際会議「ピース・プレナー・フォーラム」が5月10〜12日、長崎市の出島メッセ長崎などで開かれる。国内外から200人の参加を目標に、次世代のネットワーク作りや、新規事業の立ち上げをめざす。

 長崎県や商工会議所、長崎大などの産学官でつくる「ワン・ヤング・ワールド(OYW)長崎協議会」が主催する。OYWは、社会課題の解決に挑む各国の若手リーダーが集まる「若者版ダボス会議」を各国で開いており、今回は長崎版の分科会として、平和をテーマに選んだ。フォーラム名は、ピース(平和)とアントレプレナー(起業家)を合わせた造語だという。

 フォーラムでは、国連の中満泉事務次長・軍縮担当上級代表や、駐日ジャマイカ大使らがゲストスピーカーとして登場するトークセッションやワークショップなどを予定している。

 貧困や不平等をなくし、分断を防ぐなど、平和をテーマにした社会的な事業や活動の立ち上げにつなげ、開催後も企業とのマッチングや、資金調達の支援なども検討する。

 同協議会の調漸(しらべすすむ)会長(長崎平和推進協会・理事長)は、一例として「観光」をテーマに「長崎に平和学習で訪れる人たちのサポートをする会社があってもいい」などと説明。「イベントを開いて終わりではなく、平和を横軸にした起業や行動につなげ、長崎を起点に取り組みの輪が広がればいい」と期待をよせる。詳細は同協議会の特設ホームページ(https://oywj-nagasaki.org/oyw2024_jp/)へ。(小川崇)