人口動態統計によると、赤ん坊の約10人に1人は早産などで小さく生まれる。そんな子どもたちの姿を紹介する写真展「小さく生まれた子ども達 リトルベビーの奇跡をもう一度」が、三重県名張市の市役所1階ロビーで開かれている。不安を抱えた家族に「ひとりじゃないよ」というメッセージを伝えたいと、母親でつくるサークルが開く。26日までの平日開催。

 主催は、早産児や低出生体重児(2500グラム未満)の家族でつくるサークル「リトルベビーサークル三重lien(リアン)」。伊賀市の共同代表、川本綾子さん(38)は2017年、予定よりも約4カ月早く、520グラムの長男を出産した。「あまりの小ささに不安しかなかったですが、写真展が同じ境遇のお母さんたちとつながるきっかけになれば。頑張っている子どもたちの姿も見てほしい」と話す。

 写真展は伊賀市のハイトピア伊賀で昨年5月に開き、多くのメッセージが寄せられたという。名張市では初めて。サークルの会員以外の子どもも含め、誕生した時と成長した姿の写真二十数人分、約100枚を並べ、「乗り越えるため頑張る息子が誇らしい」「一つできることが増えるたびにうれしくなる」「生まれてきてくれてありがとう」「毎日笑顔で生きてくれればそれでよい」など家族のメッセージを添えている。

 サークルが医療従事者や県などとともに昨年作った「みえリトルベビーハンドブック」も置く。ハンドブックは身体の成長や運動面の発達などを記録でき、相談窓口や医療費の助成制度をQRコードとともに掲載している。

 サークルのインスタグラムのアカウントは(@lien.mielbh)。(小西孝司)