マクラーレン・レーシングは、ザク・ブラウンの最高経営責任者(CEO)としての契約を2030年まで延長したことを発表した。

 マーケティングの第一人者だったブラウンは、元会長のロン・デニスの要請により2016年にマクラーレンにディレクターとして加入し、2018年にはマクラーレン・レーシングのCEOに就任した。

 ブラウンの在職期間は、復活と挑戦の両方の物語となっている。フェラーリに次いで2番目に成功したF1チームの指揮を執ったブラウンは、ホンダとの散々なパートナーシップを経て、ホンダからルノーのパワーユニットへの切り替えを監督した。結果はまちまちだったが、2019年に加入したアンドレアス・ザイドルの統率のもと、舞台裏では徹底的な再編が進められた。ブラウンの指揮下で、ザイドルはインフラの大幅な見直しと、チームの着実な成長を監督した。

 ブラウンはまた、マクラーレン・レーシングの専門分野を広げてインディカー・レースへ引き戻し、冒険に満ちたオフロードシリーズのエクストリームEへと乗り出した。この動きはマーケティングと商業的発展を大きく後押しした。しかし、ブラウンの主な目標は、マクラーレンをF1のトップに戻すことだ。

「マクラーレン・レーシングを引き続き率いていくこと、そしてこのような歴史的なレースチームの一員でいられることに興奮を覚える」とブラウンはコメントした。

「マクラーレン・レーシングのさまざまなレースシリーズで、才能あふれる男女と仕事ができて光栄だ。我々はともにモータースポーツの限界を押し広げ、サーキットの内外で最高のパフォーマンスを目指して努力を続けていく」

 マクラーレン・グループ会長のポール・ウォルシュは次のように述べた。

「ザクは並外れたリーダーシップの資質を示し、マクラーレン・レーシングを前進させるのに尽力してきた。彼の契約延長は、今後数年間でチームをさらに大きな成功に導く彼の能力に対する我々の自信を反映している」