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 結果が全てといえるプロ野球の世界。わずかな油断がプレーに隙を与え、チームの監督、コーチなどから厳しい言葉を受けることもある。実際、2024年シーズンも苦言を呈された選手がおり、そのようなコメントに注目が集まることも多い。そこで今回は、今シーズンに苦言を呈された選手を紹介する。

 

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大山悠輔


投打:右投右打
身長/体重:181cm/94kg
生年月日:1994年12月19日
経歴:つくば秀英高 – 白鴎大
ドラフト:2016年ドラフト1位
 
 今季はまだ本来のバッティングができていない大山悠輔。開幕直後には、岡田彰布監督から苦言を呈された。
 
 大山は白鴎大で1年春からレギュラーになると、4年時には大学日本代表の4番に君臨。2016年ドラフト会議で阪神タイガースに入団したが、「投手が豊作」と言われていた同年のドラフト1位指名に、会場がどよめいたことは記憶に新しい。
 

 
 ルーキーイヤーから75試合に出場して7本塁打を放つと、2019年は全143試合出場を達成。2020年は116試合に出場して28本塁打をマークし、本塁打王争いを演じた。
 
 昨季は全143試合に出場し、打率.288、19本塁打、78打点、出塁率.403でフィニッシュ。リーグ最多の99四球を選ぶ選球眼も光り、最高出塁率とベストナイン、ゴールデングラブ賞に輝いた。
 
 さらなる活躍が期待された今季は、スロースタートに。3月30日の巨人戦では走塁ミスを犯し、岡田彰布監督から「行ったらあかんやんか」と苦言を呈された。
 
 それでも、4月28日のヤクルト戦で逆転打を放つなど、徐々に目覚めつつある印象。2年連続のリーグ制覇、日本一には、4番の復調が必須といえる。

辰己涼介


投打:右投左打
身長/体重:180cm/74kg
生年月日:1996年12月27日
経歴:社高 – 立命館大
ドラフト:2018年ドラフト1位
 
 大卒6年目を迎えた辰己涼介は、まさかの大失態で苦言を呈された。
 
 立命館大では4年春に打率.429を残し、史上28人目となるリーグ戦通算100安打も達成。ドラフトでは外れ1位で4球団が競合の末、東北楽天ゴールデンイーグルスが交渉権を獲得した。
 

 
 プロ入り後、打撃面では苦しんだ辰己だが、広い守備範囲と強肩でチームに貢献。2022年は120試合の出場で打率.271、11本塁打、35打点、12盗塁をマークし、打撃でも成長を見せた。
 
 昨季も133試合に出場し、打率.263、9本塁打、43打点、13盗塁と打撃面で一定の成績をマーク。2021年から3年連続となるゴールデングラブ賞にも輝いた。
 
 今季は、開幕から高打率を維持していた辰巳。しかし、4月21日西武戦の走塁時にアウトカウントを間違えてしまい、痛恨のダブルプレー。今江敏晃監督だけでなく、野手キャプテンの浅村栄斗からも苦言を呈された。
 
 中堅のレギュラーとして大きな存在であるだけに、今後はこのようなミスを犯したくないところだ。

松井颯


投打:右投右打
身長/体重:178cm/83kg
生年月日:2000年9月14日
経歴:花咲徳栄高 – 明星大
ドラフト:2022年育成選手ドラフト1位
 
 昨季、プロ初勝利を挙げた松井颯だが、今季は苦しいスタートになっている。
 
 花咲徳栄高では十分な出番がなかった松井。進学先の明星大では物理学を専攻して技術向上を測った結果、大幅な球速アップに成功した。
 

 
 4年秋のリーグ戦では、6試合の登板で防御率0.97という圧巻の投球を披露。その後、育成ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団を果たした。
 
 ルーキーイヤーの5月に支配下登録を勝ち取ると、プロ初登板初先発で白星を挙げた。同年は8試合の登板で1勝1敗2ホールド、防御率3.26の数字で終えた。
 
 今季はオープン戦から5試合に登板して防御率2.35、奪三振率12.91をマーク。高い奪三振能力を発揮し、開幕一軍入りを勝ち取った。
 
 しかし、3月31日の阪神戦で打ち込まれると、4月6日のDeNA戦では満塁の場面で登板し、2者連続の押し出し四球を与えてしまった。阿部慎之助監督は「本人に聞いてくれない?」とコメントした。
 
 そんな中でも、ファーム降格後は好投を続けている松井。次は一軍でも通用する投球術を身につけ、再昇格を果たしたい。

高橋奎二


投打:左投左打
身長/体重:180cm/83kg
生年月日:1997年5月14日
経歴:龍谷大平安高
ドラフト:2015年ドラフト3位
 
 2022年の活躍は見事だった高橋奎二も、シーズン開幕後に苦言を呈されている。
 
 龍谷大平安高では、2年春に甲子園優勝を経験。だが、3年夏の京都府大会4回戦で京都翔英高を相手に7失点し、聖地への帰還はならなかった。
 

 
 それでも将来性の高さを評価され、ドラフト3位で東京ヤクルトスワローズに入団を果たした。
 
 ストレートの力強さは一級品だった一方、コントロールに難を抱えていた高橋。入団後、しばらくは目立つ成績を残せなかったが、2021年の日本シリーズでプロ初完封勝利を挙げた。
 
 これが飛躍のきっかけとなり、2022年は17試合の登板で8勝2敗、防御率2.63をマーク。102回2/3で113三振を奪うなど、奪三振能力の高さも光った。
 
 昨季は第5回WBC日本代表にも選出され、世界一のメンバーに。しかし、レギュラーシーズンでは20試合の登板で4勝9敗と大きく負け越し、防御率4.60と低迷。被本塁打も、試合数と同じ20本を浴びてしまった。
 
 今季、4月11日の巨人戦では、6回1失点と粘ったものの5四球を献上。高津臣吾監督から「リズムが悪すぎる」と評された。大量失点を重ねたわけではないが、高橋に求めるものが大きいからこその苦言だったのだろう。

村松開人


投打:右投左打
身長/体重:171cm/80kg
生年月日:2001年1月6日
経歴:静岡高 – 明治大
ドラフト:2022年ドラフト2位
 
 今季は二遊間のレギュラー格として期待されている村松開人。しかし、4月中旬の段階で立浪和義監督から苦言を呈された。
 
 静岡高で2年春、3年春に甲子園出場を果たした村松。卒業後は明治大に進み、3年春にはベストナインを獲得した。
 

 
 4年春のリーグ戦前となる2月に右膝のクリーニング手術を受けたが、4年秋には12試合の出場で打率.348をマーク。見事に復活を果たし、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。
 
 プロ1年目の昨季は、4月下旬にプロ初出場を果たすと、デビュー戦で今永昇太(現:シカゴ・カブス)から2安打を放った。ただ、同年は98試合に出場して打率.207、1本塁打、20打点と打撃に課題を残した。
 
 今季は、クリスチャン・ロドリゲスに遊撃の開幕スタメンを譲ったものの、徐々に村松の出番が増加。打撃でもアピールに成功しており、着実に進化した姿を見せている。
 
 とはいえ、4月12日の阪神戦の遊撃守備では、中継プレーでアウトを取れなかったことに「8回の守りに尽きる」と、立浪和義監督から指摘を受けた村松。
 
 立浪監督からの期待は大きいだけに、最低限のプレーをしっかりとこなし、絶対的なレギュラーに成長したい。

種市篤暉


投打:右投右打
身長/体重:183cm/88kg
生年月日:1998年9月7日
経歴:八戸工大一高
ドラフト:2016年ドラフト6位
 
 昨季、自身初の2桁勝利を挙げた種市篤暉。チームを引っ張る立場だからこそ、吉井理人監督は厳しい言葉を投げかけた。
 
 八戸工大一高でエースナンバーを背負い、甲子園を目指して腕を振り続けた種市。聖地には届かなかったが、将来性を期待した千葉ロッテマリーンズからドラフト6位指名を受け、プロ入りを果たした。
 

 
 高卒3年目には先発ローテーションを勝ち取り、26試合(116回2/3)を投じて8勝2敗、防御率3.24の好成績をマーク。だが、2020年9月に右肘内側側副靭帯再建術(通称:トミー・ジョン手術)を受け、翌2021年は一軍登板なしに終わっていた。
 
 それでも、長期間のリハビリを乗り越え、昨季は23試合(136回2/3)を投げ、10勝7敗、防御率3.42をマーク。規定投球回にはわずかに届かなかったが、自身初の2桁勝利を挙げて見事な復活を遂げた。
 
 今季は3月6日、7日に行われた欧州代表との強化試合で、日本代表メンバーに選出。第2戦の8回から登板し、9回には得意のフォークを駆使して3者連続三振を奪うなど、継投での完全試合達成に貢献した。
 
 レギュラーシーズンでも同様の活躍が期待されたが、4月6日のオリックス戦では、5回8安打5失点という投球内容に。「こんなに調子を落とすのは調整を間違えてる」と吉井監督から糾弾された種市。早期の復活を図りたいところだ。

 

 

 
【了】