4月11日(現地時間10日、日付は以下同)、ダラス・マーベリックスはマイアミ・ヒートとのアウェーゲームに111−92で勝利し、今シーズン50勝を達成するとともに、サウスウエストディビジョン首位の座を確定させた。

 チームの好調を支えているカイリー・アービングは、マブスが50勝を達成したことにより100万ドル(約1億5千万円)のボーナスを獲得した模様。現地メディア『ESPN』によれば、アービングは昨年のオフシーズンにマブスと3年1億2000万ドル(約184億円)の契約を交わしており、追加で獲得できるボーナスのひとつの条件が「自身が50試合以上出場し、チームが50勝以上すること」であったという。50勝達成というマイルストーンについて、アービングは『ESPN』の記事の中で次のように語った。

「まだ仕事は終わっていないし、むしろこれからが始まりだよ。でも、一つひとつの勝利はみんなで祝うべきだね。特に今日の勝利は、50勝達成という大きなステップを踏んだ。僕たちのチームには、50勝を経験していない人も何人かいるんだ。(50勝達成は)組織の上から下まで、チーム全体で取り組んだ結果だよ」

 ルカ・ドンチッチは、『Dallas Morning News』による取材の中で、ともにチームをけん引するアービングについて次のように賛辞を送っている。

「カイリーと一緒にいることができて、とても幸せなんだ。もちろん、彼がコートの上でどんな選手かはみんな知ってるよね。さらにコートの外でも多くの面で助けてくれるし、僕だけでなくチーム全体を支えてくれている。彼は、チームが優勝する方法を知っている。謙虚だし、素晴らしい人だよ」

 チームの躍進を支えるのはドンチッチとアービングだけではない。2人に加え、シーズンオフにシカゴ・ブルズから移籍したデリック・ジョーンズJr.、2月にシャーロット・ホーネッツから加入したPJ・ワシントン、同様にワシントン・ウィザーズから加入したダニエル・ギャフォードの3人が先発出場した試合の戦績は15勝1敗であり、トレードデッドライン以降に再編成されたチームケミストリーの高さを示している。さらにギャフォードは、3月にフィールドゴール33本連続成功を達成。その後、一度は記録が途絶えたものの、11日のヒート戦終了時点でフィールドゴール連続成功記録数を再び「22」まで伸ばしている。

 それでも、チームにとってドンチッチとアービングの与える影響は大きい。現地メディア『The Athletic』の記事によれば、ギャフォードは、ドンチッチとアービングという2大スターとともにプレーすることについて次のようにコメントしている。

「スターに魅了されたファンと一緒だよ。僕はそんな気分にさせられてしまう。2人を見ている時の僕は、まるでキャンディー屋さんにいる少年のようだよ」

 チームメートさえも魅了するドンチッチとアービングのデュオがけん引する今シーズンのマブスは、21日から始まる「NBAプレーオフ2024」をどこまで勝ち進むことができるか注目したい。