バイクのデザインにはそれぞれ個性がありますが、これだけ沢山モデルがあればデザインが似てしまうケースもあります。では、デザインが似てしまったバイクとして、どのようなモデルがあげられるのでしょうか。
兄弟車というわけでもなく.....デザインが似ているバイクたち
バイク選びの際に重要な基準になるのが、バイクのデザイン。
世の中のバイクはどれも唯一無二のデザインをしていますが、中にはデザインが似てしまったバイクも存在するようです。具体的にはどのようなモデルがあるのでしょうか。
◆ホンダ「スーパーカブ」/ヤマハ「メイト」
世界で一番売れたバイクとして知られているホンダ「スーパーカブ」は、バイク好きでなくとも必ず一度は見かけたことがあるほど有名なバイクです。
初代スーパーカブは1958年に発売され、モデルチェンジを繰り返しながら現在にいたるまで販売され続けています。燃費性能や耐久性に優れた世界一販売された乗り物としても有名で、2017年には生産台数が1億台を突破しました。
そんなスーパーカブと似ているのが、ヤマハ「メイト」。写真を見れば分かる通り、アンダーボーンフレームの形状や白色のレッグシールドがスーパーカブと瓜二つです。
スーパーカブとの大きな違いはエンジン。4ストロークエンジンのみのラインナップだったスーパーカブに対し、メイトは2ストロークエンジンもラインナップしていました。
1965年に発売されたメイトは何度かのモデルチェンジを挟み、2008年まで販売されていました。スーパーカブほどではないにしろ、なかなかの長寿モデルだったようです。
◆ドゥカティ「モンスター900」/ホンダ「VTR250」
ドゥカティの定番ネイキッドモデルである「モンスター」シリーズ。その初代となるのは1993年に発売された「モンスター900」です。
モンスター900はネイキッドながら、スーパーバイクであるドゥカティ「851」を原型としたトラスフレームや倒立フォークを採用しており、本格的な走りを実現させるスポーツバイク。
90度の角度で配置された904ccのV型2気筒エンジンの最高出力は78馬力。2002年まで販売され、後継者「モンスター1000」にバトンを渡す形で生産終了しました。
そんなモンスター900と似ていると言われるのが、1998年に登場したホンダ「VTR250」です。
VTR250は、「VT250F」をはじめとするホンダのVTシリーズの最後のモデルとして1998年に発売されました。目を惹くトラスフレームや90度の角度で配置されたV型2気筒エンジンは、たしかにモンスター900を想起させます。
もちろん両者はメーカーもデザイナーも違う、本来であれば関係のないモデル。しかしモンスター900のデザイナーであるミゲール・ガルーツィ氏は、ドゥカティに入社する前、ホンダに在籍していた経歴があるようです。
一説によればその頃に残したアイデアを原型としてデザインされたのがVTR250であるそうですが、真相は定かではありません。
◆ハーレーダビッドソン「スポーツスター」/ヤマハ「ボルト」
言わずと知れたアメリカの老舗バイクメーカー、ハーレーダビッドソンが1957年から販売するスポーツスターシリーズ。そのなかでも1986年に販売開始した883ccのモデルはハーレーの入門機として長い間愛されてきました。
そんな883ccモデルの最終型が、2021年に販売終了となったハーレーダビッドソン「XL883N」。迫力のあるロー&ロングなスタイルや、水冷ながらも空冷エンジンのような放熱フィンがあるV型2気筒エンジンが特徴です。
そんなスポーツスターと比較される機会が多いのが、ヤマハ「ボルト」。
ボルトは2013年に発売された和製クルーザーで、2023年まで生産されていました。スポーツスターと同じように、スタイリングだけでなく走行性能にも重きをおいたモデルです。スポーツスターと同じように60度に配置された941cc空冷V型2気筒エンジンを搭載し、エアクリーナーボックスがエンジン右側に配置されているという点も共通。
実際、バイクの購入を検討する際に両者を比較する人も多いようです。