猫は感情の多くをしっぽで表現する動物。ピンッと立てたり、だらんと下げたり、ブンブンくねらせたり、大きく膨らませたりする仕草から猫の気持ちを読み取ることができます。しかし、時には感情がこもったようなユニークな表情を見せてくれることがあるのも猫という生き物。SNSでは爆笑しているような顔をした猫の写真が注目を集めています。

そこに写っているのは、全力でニカーッと笑う一匹の三毛猫。猫がここまで大きな口を開けるのは、相手を威嚇をする時か、アクビをする時くらい。見たところ威嚇には全然なってないので、アクビをした時の瞬間なのでしょうか。その表情は明らかに笑っているように見えます。

と言っても、嬉しくて笑っているというよりは、人間をバカにしているような笑い方がいかにも猫という感じ。口を豪快に開けてガハハと笑いつつも、両手はきちっと丁寧に揃えているあたりのギャップに、猫の隠しきれない魅力を感じられる秀逸な一枚と言えるでしょう。

この猫は神楽 (かぐら)ちゃんというメス猫で、とってもコミカルな表情をしているため、普段からギャグ系の女の子なのかと思いきや、実はかなりの美猫ちゃん。飼い主さんはお手々をきれいに揃えて座っている瞬間を捉えた「女将シリーズ」の写真を過去に何度かツイートしていて、今回もキリッとした表情で礼儀正しくたたずむ様子を狙って撮影したものの、撮れていたのが冒頭の笑い顔。それを見た瞬間「思ってたのと違うwww」という感情が込み上げてきたと言います。

確かに愛猫がこんな顔をしているのを見たら笑ってしまいますよね。猫を飼っている人なら同じような写真をぜひ撮ってみたいものですが、飼い主さんによると全くの偶然によって撮れた表情であり、残念ながら撮影するコツなどはないのだとか。

個性的な笑い顔を披露してくれた神楽ちゃんは、黒×茶のハチワレと豊かな表情がチャームポイントで、猫草と葉物野菜が大好きな三毛猫。ツンとデレがはっきりしているビビりな性格だけれど、人の言葉を理解してるんじゃないかと思う事がよくあるお利口さんなのだそうで、通常時の表情には知的な雰囲気が漂っています。

そんな神楽ちゃんと飼い主さんが出会ったのはまったくの偶然。以前、猫と暮らしたいと考えていた飼い主さんは、意を決して譲渡会へ見に行こうとしたら気になる猫が病欠だったり、里親募集の猫カフェに行ってみても全然寄ってきてくれなかったりして、猫との暮らしにはご縁がないのかな…と何度もがっかりしたと言います。そんな折、近所の動物病院で里親を募集していたのが神楽ちゃん。飼い主さんは写真をひと目見て頭から離れなくなってしまったそうで、実際に顔を合せた瞬間に心が決まった当時の状況を「運命の出会いでした」と振り返ります。

公園で保護された元野良猫の神楽ちゃん。新しいお家に来た当初は不安だったのか、夜な夜な鳴いて眠れない日が続いたそうですが、少しずつ慣れいって甘えてきたり主張したり、時には我慢も覚えたりしながら家族の一員として順応。「毎日可愛いが更新される」という飼い主さんの言葉からは、神楽ちゃんへの深い愛情が伝わってきます。

Twitterではそんな神楽ちゃんの日常を捉えた写真や動画がたくさん公開されています。