日産の往年の名車、「30Z」と「ハコスカ」の愛称で親しまれる初代フェアレディZ(S30型)と3代目の日産スカイライン(C10型)のシートをモチーフに木工職人が手掛けたリビングチェアがありました。

自分だけの秘密基地に…Zやハコスカを

 クルマ好きの人ならば、自身の趣味のスペースをクルマに纏わるアイテムで彩りたいと思うことがあるでしょう。
 
 千葉県千葉市の幕張メッセで開催された国内外のヘリテージカーが集結した展示イベント「オートモビルカウンシル2024」で、そんなクルマ好きの心を揺さぶるクルマ愛に溢れた家具を発見しました。

 それが家具「デンGTチェアー」です。

 DEN MOTORS(デンモータース)の「デンGTチェアー」は、クルマシートをモチーフとした家具です。

 本物をそっくりですが、木工職人が手掛けたリビングチェアで、日産の往年の名車、「30Z」と「ハコスカ」の愛称で親しまれる初代フェアレディZ(S30型)と3代目の日産スカイライン(C10型)のシートをモチーフとなっています。

 このドライバーズシート形状のリビングチェアは、GC10型スカイライン2000GTとS30型フェアレディZに装着されていたものを基に、家具として使いやすいように作られています。

 座面をフラットに仕上げながら、軽量化や使い勝手を考慮し、4/5サイズで作られています。

 サイズこそ、本物の自動車シートよりも小ぶりですが、座面の位置も椅子として丁度良い高さに仕上げられています。

 ただビジュアルは、実車の雰囲気をしっかり再現されています。

 また椅子の足のデザインは、30Zのものは、Z形状とし、ハコスカは、足のフレームにサーフィンラインを取り入れる拘りようです。

 しかし、拘りはデザインだけに留まりません。なんと座り心地でも30Zやハコスカが再現されているというから驚きです。

 その秘密は、座面内部のバネ構造になります。30Z用は、ウェービングベルトの編み込みとし、ハコスカ用は、金属製Sバネクッションとなっています。

 これらは、実車のシートのバネ構造と同じ作りなのです。

 実際に座ってみると、クルマのシートらしい座り心地が感じられ、さらに両者の違いもしっかりと感じることが出来ます。

 さらに応接セットとしても使えるのが、「ハコスカGT-R」仕様のリビングチェアです。

 こちらは、実際のシートと同サイズである1/1スケールで再現。

 もちろん使い勝手は、家具用として見直されていますが、フロントシート型のリビングチェアでは、サイドサポートまで再現。

 さらにハコスカのリヤシートを1/1スケールで再現したソファも用意。これらの内部のバネ構造も、実車同様に金属製Sバネクッションが採用されています。

 専用デザインのローテーブルでは、テーブル上面がガラス製となっていて、内部にミニカーなどの小物が飾れるコレクションケース仕様となるのも楽しいところです。

 またテーブルには、フロントシートタイプと組み合わせ使いやすい小型のタイヤコーヒーテーブルも用意。

 こちらも上面は、ガラス製となっており、内部がコレクションケースとなっているのは同様です。

 さらに注文時には、上面にタイヤのロゴのように、好みのレターデザインを入れることができるそうです。

 実車のシートをモチーフとした「デンGTチェアー」は、日産公認を受けていることからも、その完成度の高さが伺えます。

 クルマ風家具シリーズの「デンモータース」を手掛けたのは、静岡県焼津市の「木工のデン」の代表であり、家具職人である神野克昭さんです。

 自身の愛車としてY30セドリックとコペンを所有しているというエピソードからも、大のクルマ好きであることが伝わってきます。

 神野さんは、クルマ好きが自宅やガレージで楽しめる家具を手掛けたかったそうで、本物の雰囲気を感じさせ、快適な椅子を開発したとのこと。

 また家具職人としての技術を活かし、旧車内装のウッドパネルの修理も請け負っているそうです。

 注目のGTチェアーの価格ですが、フロントシートをモチーフにしたもので、ハコスカが13万2000円(税込)、フェアレディZが13万7500円(税込)。

 1/1のハコスカGT-Rが23万6000円(税込)となっています。

 気軽に買える値段ではありませんが、職人による手作り家具だけに、長く使えるのが魅力です。

 本物そっくりの椅子たちは、あなたの秘密基地を、よりワクワクさせる空間にしてくれることでしょう。