小学生が地域のボランティアなどで活躍する大人から社会貢献について学ぶ講座が29日、浜松市中央区中央の市民協働センター(はまこら)であった。佐鳴湖でごみ拾いを続ける福島正義さん(83)が講師となり、児童らと身近な環境問題について考えた。

 福島さんは、佐鳴湖に捨てられたごみの数々を写真や動画で紹介した。湖には、ペットボトルやポリ袋のほか、冷蔵庫などの粗大ごみも捨てられていたという。この日は、佐鳴湖で拾ったライターや野球ボールなど実物のごみも持参。児童らは「こんなのもあるの?」と目を丸くしながら興味津々な様子でごみを手にした。

 福島さんは有志で結成した市民団体「佐鳴湖・段子川ゴミバスターズ」の代表を務める。湖周辺でごみ拾いをしながら、浜松市役所や協働センターで佐鳴湖のごみ事情を紹介する展示会を実施するなど、ごみを捨てる人を減らすために活動を続けている。「佐鳴湖のごみは浜名湖を通って世界へ出てしまう。ごみは絶対に捨てないで」と呼びかけた。

 講座に参加した中川小学校4年の岩佐旭輝さんは「佐鳴湖にこんなにごみが落ちているとは知らなかった。これからは分別してごみ箱に捨てたい」と話した。 (小林颯平)