俳優福士蒼汰(30)、女優松本まりか(39)が16日、東京都内でW主演映画「湖の女たち」(大森立嗣監督、5月17日公開)の完成報告会に出席。笑顔を”封印”して支配欲にまみれた刑事役に挑んだ福士に対し、初共演の松本は「ビックリするくらい恐ろしくて。こんな福士さん見たことないくらい素晴らしかった」「正直、嫌いでした」と”ぶっちゃけトーク”で怪演ぶりを絶賛。福士も「ターニングポイントになった」と新境地開拓に手応えを見せた。

 作家吉田修一さんの同名小説が原作。琵琶湖に近い介護療養施設で老人が不審な死を遂げ、若手刑事の濱中圭介(福士)が、捜査対象の介護士・豊田佳代(松本)に歪んだ支配欲を抱いていくヒューマンミステリーだ。

 福士は、役作りのため撮影では松本とセリフ以外の会話は一切せず、松本も距離を置き、2人はあえて”冷戦状態”を構築。松本は「福士君とは合わないな」とまで感じていたが、撮影から約1年半が過ぎて素の福士と取材会で会うと「めちゃくちゃ好感度(高い)って感じ。こんなにしゃべりやすいの? めっちゃいいじゃん、福士蒼汰! すごい好きになりました」と声を弾ませた。

 福士は、今回の難役をオファーされ「二つ返事くらいでやりたいと言った。セクシュアル、ハード、ディープなシーンがあるが、演じるのは難しくない。やるということが楽しみでした」とも。現場では「撮影に入って3日目まですべての芝居に(監督から)NGを出された」と苦労もあったが、4日目以降はすべてを任され「責任を投げられてる気分で応えなきゃ、と」と振り返った。

 ”冷戦状態”の撮影からこの日は一転し、福士がドレス姿の松本をエスコートし、仲むつまじい様子でフォトセッションに対応。大森監督は「2人は仲が良いみたいなので良かったです」と顔をほころばせた。