日本相撲協会は28日、東京都内で理事会を開き、元幕内北青鵬の暴力問題が起きた宮城野部屋の宮城野親方(元横綱白鵬)、所属力士ら全員を4月から伊勢ケ浜部屋で預かることを決めた。一時的に「宮城野」の名前は消滅し、部屋は閉鎖。佐渡ケ嶽広報部長(元関脇琴ノ若)は、将来的に「立派な師匠になってもらいたい」と宮城野部屋再興を示唆した。

 同部長は「預かる期限は設けず」とした一方、「一場所一場所、報告を受けることで、期間を設けずしっかり頑張ってもらおうということです。師匠として勉強してもらおうと」。数場所で預かりが解除されることはないが、完全閉鎖ではなく将来的に再興の余地が残されたかたち。毎場所後に、一門代表の浅香山理事(元大関魁皇)と、宮城野部屋を預かる伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から協会執行部へ状況が報告される。

 一時的にでも部屋が閉鎖されることは、十両の伯桜鵬を筆頭に新弟子を含め約20人いる力士たちにとって簡単な話ではない。春場所後は北青鵬以外に引退力士が1人いたが、宮城野親方が師匠だからと入門してきた力士たちの引退は今後も増えていく可能性がある。預かり期間が長くなるのか短くなるのか。すべては宮城野親方しだいだ。