◇「期待の若手企画」ニュージェネレーションズ

 中日の期待の若手が現在地を語る企画「ニュージェネレーションズ」。今回は田中幹也内野手(23)が登場する。2023年3月に「右肩鏡視下バンカート修復術」の手術を受け、長いリハビリからついに復帰。オープン戦で1軍に昇格し、堅実な守備で「開幕二塁」の座を射止めた。再スタートを切る2年目へ、意気込みを聞いた。(聞き手・後藤正樹)

 ―昨季は「開幕二塁」をつかみかけていた中で右肩を脱臼した

 田中「あと一歩のところで逃してしまって、本当にやってしまったという気持ちでした。開幕戦は(手術を受けた)佐賀県の病院で見ました。自分が出たかったなと思いました」

 ―ルーキーイヤーはリハビリに費やした

 「ずっと焦るなよと先輩方に声をかけてもらって。肩の調子が悪くて少し下を向いてる時も、『焦るな』と岩崎さんや大野さん、岡田さんだったりに声をかけていただいた。うれしかったですし、心強いなと思いました」

 ―今年の春季キャンプから全体練習に合流

 「みんなと一緒に野球をやれるのは本当にうれしいことだなと思いましたし、肩も順調に来て、なんとか1軍に残れた。もうけがは言い訳にできないので、必死にやっていきます」

 ―オープン戦は16打席目、故障からちょうど1年の3月19日に初安打

 「やっと出て少しほっとしました。けがした時と相手チームも同じ(楽天)ですし、日付も同じ。縁といったら変ですけど、何かあるのかなと思いました」

 ―翌20日はバンテリンドームナゴヤでマルチ安打

 「納得のいくヒットではなかったですが、去年も(3月3日の)侍ジャパン相手にドーム初安打を打てて、合ってるというか応援してくださる方々の熱い声援が力になってるのかなと思います」

 ―侍ジャパン戦では今永から安打。シート打撃ではダルビッシュからも安打を打っている

 「今はもう見てないですけど、打った日は何回も映像を見ました。あの時は絶対打ってやるぞと思っていて、今年も同じ気持ちで大投手の岸さんから(オープン戦で)打てたのは自信になりました。(映像は)めっちゃ見返しました」

 ―「開幕二塁」が決まったときの心境は

 「最初はびっくりしましたけど、もうやってやるぞっていう気持ちに切り替わって、友達からも見に行くからと連絡が来たので、期待に応えられるように頑張ります」

 ―最後に今季の目標は

 「まずは100試合出場を目標に。去年村松も福永さんも100試合はいってなかった。実質1年目なので、シーズン最終戦まで1軍に残って、最後の試合も出られるように準備していきます」