◇28日(日本時間29日) パドレス6―4ジャイアンツ(サンディエゴ)

 本拠地開幕戦となったパドレスが逆転勝ちで2連勝を飾った。ダルビッシュ有投手(37)は今季チーム開幕3戦目で今季2度目の先発マウンドに立つと、5イニング3分の0を5安打1失点、7奪三振、1四球と好投。降板後にいったん逆転されたため自身に今季初白星はつかなかったが、チームの白星を呼び込んだ。松井裕樹投手(28)は2―2の7回途中からメジャー3試合目の登板。中犠飛が併殺になる幸運に加え、1イニング3分の2を無安打無失点に抑え、味方の逆転勝利でメジャー初白星を手にした。

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 ダルビッシュはベテランらしく要所を締めて、プロ20年目、メジャー13年目のホーム開幕戦でチームに白星をもたらした。ハイライトは0―1の4回。連打で無死一、二塁のピンチを迎えたが、ここでヤストレムスキーを144キロスプリットで空振り三振。続くピッチャー返しの打球には、グラブを後方に差し出して背中を通過しようとした打球をたたき落とすサーカスプレーで魅せると、冷静に一塁送球でアウト。締めは内角低め154キロの直球でこの日6個目の三振を奪い、傷口を広げなかった。

 地元FM局KWFNに「この日は明らかに三振が武器になった。4回は三振を狙っていたのか」と振られたダルビッシュは「最初の方(ヤストレムスキー)は特に考えていなかったが、2個目の(3アウト目の)三振を取ったところは、欲しいところだったので狙っていった」と認めた。

 「このチームのアイデンティティーであるガッツがあふれ、逆転にもっていった試合だった。このチームはどんなカラーか」との質問には「去年はなかなかこういう試合がつくれなかったので、こういう試合がペトコ(本拠地ペトコパーク)の最初の試合で出たのは良かったと思う」とうなずいた。

 また、本拠地ファンの雰囲気については「本当に去年もそうだが、ずっとファンの方々は満員にしてくれて、応援してもらえているので、こうやってパドレスでプレーできて本当に良かったなと思う」と、満足そうに語った。