ドジャース・大谷翔平の通訳だった水原一平容疑者は12日(日本時間13日)、銀行詐欺容疑でロサンゼルスの連邦地裁に出廷。保釈金2万5000ドル(約390万円)で保釈が認められた。

 米連邦検察の告訴状によれば、スポーツの違法賭博で約4000万ドル(約62億円)の負けを抱え、大谷が約3年間ノータッチだった銀行口座から少なくとも1600万ドル(約24億8000万円)を違法ブックメーカーに不正送金した。

 この金額に関し、米スポーツ賭博サイトのネイトリバーが16日、疑問の目を向けた。「水原が負けたのは、いったい『1600万ドル』と『4000万ドル』のどちらなのか? この2つの金額にはあまりにも大きな差がある。説明がつくとすれば、以下の可能性だ」と指摘した。

 (1)水原は大谷の口座と自らのどちらかといえばささやかな年俸以外にも、金を引っ張れる収入があった。ビットコインを扱っていたという報道もあり、それは合法的な収入だったかもしれない。

 (2)連邦検察の告訴状が不完全で、実際にはエクセルのスプレッドシートに記載されていない野球賭博があった。水原が野球に関するインサイダー情報を教える代わりに、ブックメーカーが『(無料で賭けさせる)フリープレー』をさせたり、信用貸しの金額を拡大したりしていた。

 (3)水原以外にも、水原の口座からギャンブルをする人間がいた。

 (4)水原は、告訴状よりも多くの金額を大谷から盗み取っていた。だが、4100万ドルは、大谷の収入から税金と代理人事務所への支払いを引いたほぼ全額に相当する。

 (5)連邦捜査当局がスポーツ賭博のシステムを完全には理解しておらず、口座情報に誤りがある。

 確かに2つの金額の大きなギャップは疑問点として残るが、ファンとしてはそれが同容疑者以外の人間の賭博とは無縁であることを願うばかりだ。