4月1日に設立された早大ラグビー部女子部の発足会見が18日、東京都新宿区の早大キャンパスで行われた。

 会見には早大ラグビー部の恩蔵直人部長、柳沢真女子ディレクター、横尾千里ヘッドコーチ(HC)と千北佳英主将(3年)以下部員9名が出席。早大には7人制日本代表で2016年リオデジャネイロ五輪に出場した横尾HCと冨田真紀子さん、東京五輪代表の弘津悠らが在籍していたが、大学ラグビー部には女子部員を受け入れる体勢がなく、学外のクラブでプレーしていた。

 今回の女子部発足は、千北主将ら新3年生にユースアカデミーなどの経験者3人がそろって入学し、男子ラグビー部のスタッフに「女子部員は受け入れてもらえますか?」と質問したのが始まり。当初は「受け入れられない」という回答だったが、女子選手も男子と同様にラグビーをしたい、勉強と競技の両立を目指したいという情熱がラグビー部に届き「オックスフォードやケンブリッジなど海外の大学では1980年代から女子選手を受け入れている。女子部の創設は男子のラグビー部も活性化させる」(恩蔵部長)という判断で女子部設立への動きが本格化。4月1日の創部にあわせ、社会人クラブの横河武蔵野でプレーしていた千北主将と寺谷芽生(3年)、ブレイブルーブでプレーしていた国谷蘭(3年)、岡本美優(2年)の4人が加入。4月以降に初心者5人が加わり、現在は部員9人で、上井草のラグビー部グラウンドで練習している。

 早大では5年以上の活動実績と一定の成績がないと正式な部としては認められないといい、横尾HCは目標を「高いレベルの文武両道と、5年以内に太陽生命シリーズ総合優勝」とキッパリ。千北主将は「早稲田の名前を背負う責任感、赤黒のジャージーを着る重み、ラグビー部100年の歴史の重みを考えてプレーしたい」と話した。

 創部初戦は5月11日から静岡県で行われる太陽生命シリーズ昇格大会になる見込み。横尾HCは「厳しい戦いになるのは間違いないですが、目指すのは優勝。昇格して、来年は今の3年生を上の大会でプレーさせたい。そこを目指さない理由はありません」と言い切った。