WRC 第4戦 クロアチアラリー 世界ラリー選手権 最終DAY3(SS17〜20) 21日

ザグレブ ペン&カメラ=古賀敬介

 タイトルを争うヒョンデのティエリー・ヌービルとトヨタガズーレーシング(TGR)のエルフィン・エバンスが、今大会を“痛み分け”で終えた。初日から首位を奪い合うも、そろって最終日の競技区間(SS)18で大きくタイムロスし、TGRのセバスチャン・オジエに逆転優勝を許す。ともに今季からの新ポイントシステムで19ポイントを獲得し、ランク1位ヌービル、同2位エバンスの6ポイント差は変わらなかった。

 SS18に首位で臨んだヌービルはコースオフして木に激突し、リアウイングを失う。「パワーステージ(SS20)でプッシュしたかったけど、リアウイングがなくて無理だった」。DAY2までの“貯金”を生かし、なんとか3位で完走した。

 SS18でスピンを喫したエバンスは「ハードタイヤを選んだのが失敗。勝利を得るためにリスクを冒したけど、うまくいかなかった」と振り返る。同僚に優勝を譲り、2位を守り切った。

 スポット参戦のオジエはチャンピオン争いには加わらない。フル参戦で初戴冠を狙う2人が、今後もお互いだけをライバル視する戦いを繰り広げそうだ。