◇25日 巨人3―2中日(東京ドーム)

 新たな背番号で初タイムリーが飛び出した。0―0で迎えた5回1死二塁。カウントは2―2。巨人の先発・菅野が投じた高めの149キロ直球を岡林が振り抜いた。打球は右翼フェンスを直撃し、二走・村松が生還。打った岡林は二塁ベース上でベンチへ向かって右手を掲げた。

 「必死でした。追い込まれていたのでとにかく食らいついていこうと思っていました」

 今季初の長打であり、打点であり、適時打でもある先制の適時二塁打。チームとしても4日に7イニングを散発の4安打に抑え込められていた菅野から今季12イニング目での初得点だった。逆転負けはしたものの、昨季も抑え込まれた天敵に風穴を開けた。

 今季から背番号を「60」から「1」に変更。球団の歴史でも高木守道、福留孝介ら中心選手が背負ってきた番号を背負う。「番号は変わっても中の人は変わっていない。自分のやるべきことをやるだけです」。オフの時期から繰り返す言葉の裏には、もちろん責任感が隠れている。

 右肩炎症の影響から開幕を2軍で迎えたが、19日に1軍に昇格してここまで6試合で打率1割3分6厘。2年連続ベストナインに輝き、連続試合安打の球団記録を塗り替えたバットマンにとって考えられない数字だ。本人も「当然この水準ではないです」と悔しさをにじませる。