◇27日 女子ゴルフ パナソニック・オープン・レディース第2日(千葉県市原市、浜野GC)

 首位と5打差の9位から出た佐久間朱莉(21)=大東建託=が大会コース記録に並ぶ63をマークし、通算13アンダーで首位タイに浮上した。”初優勝の順番待ち席”の前列に座って久しく、今度こそ悲願の初優勝をつかみ取る決意だ。

 伸ばし合いの中でも1イーグル、7バーディー、ボギーなしでベストスコアをマークした佐久間が優勝争いの中心に躍り出た。首位タイで最終日を迎えるのは3週前の富士フイルム・スタジオアリス以来で2度目。前回は同スコアでスタートした阿部未悠に初優勝で先を越され、1打差の2位だっただけに「悔しい思いをした。思ったよりも早くチャンスが来たので、しっかりリベンジしたい」と力を込めた。

 2つ伸ばした後の9番パー5でイーグル。残り202ヤードの第2打をグリーンに乗せ、約10メートルをねじ込んだ。「6、7、8番とチャンスにつけながら決められずにモヤモヤした。9番で長いのが入ったので、後半も頑張ろうという思いが強くなった」。弾みがついた後半はアプローチがピンまで2〜3メートルにつき、5つスコアを伸ばした。

 優勝を逃した夜はほとんど眠れず、翌日は師匠のジャンボ尾崎の自宅へ向かった。「勝てませんでした」と報告すると、「よくやった」とねぎらわれた。「9割は怖いが、そのひと言に重みがある。ほめてもらって光栄」。同門の選手からは「(みんな)優勝の倍は2位を経験している。2位の回数を増やすくらいに頑張ろう」と励まされた。「ここ何試合かは良いゴルフができている。早く勝ちたいと思う」

 引き続き伸ばし合いが予想される最終日に向け「早い段階でバーディーを取って(他選手を)離していきたい思いはある」と意気込んだ。今度こそ師匠に吉報を報告したいところ。優勝した場合に師匠からどんな言葉が返ってくることが予想されるかと聞かれると「やっとか」と言って、はにかんだ。