【彦野利勝の目】

◇30日 中日1―2DeNA(バンテリンドームナゴヤ)

 中日は1―2で敗れて3、4月を勝率5割で終えた。7回2死一、二塁で1点を返す右前適時打を放ったのが村松。「無死一、二塁から2死になって、つぶれてしまいそうなところでよく打った」。ラジオ実況で解説を務めた中日スポーツ評論家の彦野利勝さんはこうたたえた上で、反省するべき点として6回の走塁を挙げた。

 1死二、三塁の三塁走者だった村松は、代打・大島の投ゴロで本塁を突いて憤死。2死一、三塁となった。「ベンチのサインが、ゴロだったらスタート、というものだったと思う。しかしあの場面は二塁手、遊撃手が下がって守っていたので、打球が投手を越えてからスタートしても生還できる。それにゴロスタートしたとしても、完全にアウトなので立ち止まってランダウンプレーに持ち込み、2死二、三塁をつくることを考えるべきだった。一打同点の形を残すのは、相手に与えるプレッシャーも違う。サイン通りです、ではなく一つ一つ状況は変わるので覚えていってほしい」。走攻守いずれもまだまだ伸びしろのあるプロ2年生へのエールだった。