◇3日 男子ゴルフ 中日クラウンズ第2日(愛知県東郷町、名古屋GC和合C)

 首位と5打差の17位から出た生源寺龍憲(25)=エー・エム・エス=が大会コース記録歴代3位タイの61をマークし、通算10アンダーとして首位に立った。岡山県作陽高(現作陽学園高)では渋野日向子と同学年。昨季からの好調が続き、ツアー初優勝を目指す。

 2番からの5連続バーディーなどで、生源寺は10番までに7つスコアを伸ばした。残りの7ホールで、さらに5つ伸ばせば石川遼が2010年に記録した大会コース記録の「58」に並ぶ。「(頭の片隅に)ちらちらしていた」。11、12番がパーでハードルが限りなく上がり「58は無理かな…」と少し気持ちがなえかけたが、持ち直して連続バーディーでフィニッシュ。初の和合でビッグスコアを出し「フェアウエーから打ってチャンスについて、ストレスなくできた」と笑った。

 目下、絶好調だ。昨季は下部のABEMAツアーで賞金王。今年は1月に開催されたアジアンツアーの出場予選会で日本勢最高の2位となり出場権を獲得した。日本ツアー開幕戦の東建ホームメイト杯は2位。4月のアジアンツアー・サウジオープンでは人生初のホールインワンを記録した。

 ショットの正確さが持ち味だ。2番ではグリーン右横から50センチにつけ、難易度が4番目に高かった4番パー3では実測159ヤードを8番アイアンで約30センチにぴたり。9番パー4でも残り100ヤードの第2打を50センチにつけた。

 ツアーでも屈指の難しさを誇る和合対策として、確実にパーオンすることを意識した。第2ラウンドはフェアウエーキープ率が11位タイの64・286ながら、パーオン率は1位の94・444。「好きな距離が残ることが多かった。いけると思ったらピンを狙った」と狙い通りにショットをピンに絡めた。

 女子ツアーは1998年度生まれの黄金世代が存在感を見せているが、男子も今季は同年度生まれの金谷拓実と桂川有人が優勝した。ツアー初優勝で黄金世代3連勝がなるか。

 ▼生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり) 1998年5月15日生まれ、山口県山陽小野田市出身の25歳。162センチ、65キロ。父と練習場へ行ったことを機に10歳でゴルフを始める。岡山県作陽高(現作陽学園高)では2016年高校選手権団体9位など。同大では19年の関西学生選手権2位や日本学生選手権9位など。20年11月にプロ転向。23年は下部のABEMAツアーで新記録の賞金1125万3106円で賞金王。今季はアジアンツアーの出場権も獲得した。