先週の東京競馬場、正門から入ると、フワッとバラの香りと鮮やかな赤とピンクの色彩が飛び込んできました。バラ香る麗しの舞台、オークスがいよいよ始まります。オークスのスタートはホームストレッチのスタンド前。昨年の川田将雅騎手の呼びかけを覚えていらっしゃるでしょうか。「陸上競技のスタートと同じように、ゲートが切られるまで、あと2秒ほど声援を我慢していただいて、ゲートが開いてから、全力で盛り上がってもらえればと願っています」。競馬ファンはこれに応え、2秒の静寂を守って話題となりました。今年、大切な騎手が亡くなりました。私たちができることがあるとするならば、昨年以上に、人馬の安全を考えてレースを観戦することではないでしょうか。

 オークス予想の主役に掲げるのは桜花賞馬ステレンボッシュです。能力は十分。確実にマークされる存在となりますが、12回目のオークス騎乗、2着3回の戸崎騎手の立ち回りに注目です。勝てば、管理する国枝調教師は2010年アパパネ、18年アーモンドアイに続いて、3度目の牝馬クラシック2冠制覇のタイトル獲得です!

 樫の女王を決める一戦となれば、クイーンたちの決戦はいかがでしょう。クイーンC直線一気の差し切りをみせたクイーンズウォーク、22年の勝ち馬スターズオンアースと同じ18番枠を引いたランスオブクイーン、9世紀初頭のイングランド・マーシアの君主からとったエセルフリーダ。彼女はミモザ賞を勝利しています。その他、桜花賞の大敗から巻き返しを狙うチェルヴィニア。別路線組からはアドマイヤベルを推します。 (フリーアナウンサー)