■内燃機関からバッテリーEVに変わっても「ポルシェはポルシェ」

日本でも絶大な支持を集めているSUVのポルシェ・マカン。ポルシェAGは、2024年1月25日(木)にフル電動化された新型マカンをシンガポールで世界初公開します。2代目マカンもポルシェのSUVとして、初代同様に成功を収めるのか注目です。

ワールドプレミアを控える2代目ポルシェ・マカンのスケッチ
ワールドプレミアを控える2代目ポルシェ・マカンのスケッチ

デザイン・ディレクターのミヒャエル・マウアーは「新型マカンは、既存のモデルを出発点として電動化することになった初のモデルです。新しくスポーツカーを発表する場合は、ポルシェ・ファミリーの一員であること、そして同じモデルであることが明らかに識別可能でなければなりませんが、同時にニューモデルだと認識できる必要があります。ポルシェにとっては、こうした視覚的な一貫性が非常に重要だと考えています」とコメントしています。

2代目になりICE(内燃機関)からバッテリーEVへの切り替えは、新しい可能性をもたらすと同時に、課題も突きつけたそうです。

電動化される2代目ポルシェ・マカン
電動化される2代目ポルシェ・マカン

「車両の技術的要件は、パッケージング、各種コンポーネントを配置する際に大きな影響を与え、最初の段階で検討されます。基本的なプロポーションを適正なものにするためには、パッケージングが重要です。かさばるエンジンブロックを取り除くことで、ボンネットの特徴的な形を高めることが可能になりました。大きなコンポーネントであるバッテリーは、大きなスペースが必要となり、幅と高さに影響を与えます。また、もちろんエアロダイナミクスもEVスポーツカーの航続距離に大きな影響を及ぼします」と続けています。

デザイナーとエアロダイナミクスエンジニアが役割を果たすことで、電動化された新型マカンは、空気抵抗係数は0.25で、流線形なフォルムが与えられています。

ミヒャエル・マウアー氏
ミヒャエル・マウアー氏

ポルシェは、一般にICEのスポーツカーとBEVを完全には区別していないそうです。

「ポルシェはポルシェであることに変わりはありません。BEVのポルシェもスポーツカーであり、定評あるポルシェのデザインDNAを放棄する必要はありません。新型マカンも、ひと目見ただけでポルシェであり、明らかにマカンです。内外装のデザインはより洗練され、さらにスポーティでダイナミックな雰囲気をまとっています」と、ミヒャエル・マウアーはニューマカンについて説明しています。

(塚田 勝弘)