甘い物から惣菜、飲み物まで郷土色豊か。

 世界農業遺産・能登半島の玄関口、羽咋市に位置し、日本で唯一、車で走れる砂浜・千里浜なぎさドライブウェイに隣接する「道の駅のと千里浜」。

 直売所「かわんちまーと」では、能登半島地震の復興を後押しする能登の魅力たっぷりの商品が勢揃いしており、買って、食べて復興応援ができる。

 能登で獲れる糖度の高いサツマイモ紅はるかや自然栽培の羽咋米など、素材の良さを生かしたお菓子をはじめ、郷土色豊かな伝統の和菓子など、ほっこり心が和む甘〜いアイテムが集結。

 ほかにもクラフトビールやジビエカレーなど、甘いもの以外も地元素材をふんだんに取り入れているのでお見逃しなく。

 今回紹介している商品の一部はオンラインショップでも展開しており、すぐに足を運べなくても応援はできるので、そちらのチェックもぜひ。

道の駅のと千里浜

電話番号 0767-22-3891
https://noto-chirihama.com/


◆道の駅のと千里浜「紅はるかチップス」


紅はるかチップス 各378円(50g)。

イモの素朴な味を生かした自然派おやつ

 蜜芋とも呼ばれる糖度が高く濃厚な甘みの紅はるか。

 能登で特別栽培されているものを仕入れてスライスし、素材の味を邪魔しないさらっと軽い口当たりの米油で揚げている。

 パリッと堅めの食感がよく、味付けは能登の天然塩のみにすることでイモ本来の甘さを際立たせている。

 持ち運びにも便利なカップ入りはドリンクホルダーにも入るので、ドライブのお供としても優良品だ。

◆道の駅のと千里浜「よねちゃん煎餅、はるちゃん煎餅」


よねちゃん煎餅(中央)、はるちゃん煎餅(右) 各540円。

能登の里山の恵を煎餅にしてお届け

 ほっこり愛らしいイラストが目を引く煎餅シリーズ。

「よねちゃん煎餅」は、羽咋市で農薬や肥料を一切使用せずに育てた羽咋米の米粉を練り込み、「はるちゃん煎餅」にはスイーツなみの糖度を誇る能登産の紅はるかが使われている。

 どちらも、サクッとしっかりとした歯応えで、ほんのり甘く卵の豊かな風味が余韻にも残る。

 煎餅には道の駅の焼き印が押されおり、一枚ずつの個包装になっているので配りやすく、会社などへの手土産に最適。

◆道の駅のと千里浜「細切り芋ケンピ」


細切り芋ケンピ 475円(50g)。

極細ゆえの軽快な食感が心地いい

 芋けんぴは好きだけど硬くて食べられない、子どもに無添加のお菓子を食べさせたいという声から生まれた、細切りが決め手の芋けんぴ。

 使われているのは能登で栽培されているねっとりとした甘さが特徴の紅はるかで、米油を使って揚げている。

 一度食べたら止まらないポリポリとした食べ心地がよく、砂糖と水飴でほんのり甘く、イモ本来の風味も生きている。

 チャック付きの袋は少しずつ食べたいときや、バッグに入れて保存しておきたいときにも便利。

◆道の駅のと千里浜「おだまき3種セット」


おだまき3種セット 648円。

3種類のかわいい三角型餅菓子

 能登の宝達志水町で愛されている郷土菓子。

 かつてこの町には繊維工場が多く、糸を束ねた小田巻にその形が似ていることに由来している。

 今回紹介するこのおだまきは、のと千里浜の限定商品で、もちもちの生地には羽咋市産の自然栽培の米粉を使用し、3種類の味を揃える。


小ぶりで甘さ加減が程よく、一度に3種ペロリと食べられる。

「宇治抹茶おだまき」は、生地の表面にほろ苦い京都産宇治抹茶がまぶされ、中にはあっさりとした甘さのあんこが入っている。

「志賀ごまおだまき」は羽咋郡志賀町産のゴマが生地と餡、両方に練り込まれていてゴマの香ばしさが印象的。

 そして、「黒蜜きな粉おだまき」は黒糖が織りなすコクのある餡と羽咋市産のきな粉がベストバランス。

 初めて食べてもどこか懐かしさ感じるおだまきは、緑茶と共に味わいたくなる和みの一品だ。

◆安田屋製菓「ひっぱり餅詰合せ」


ひっぱり餅詰合せ 1,512円(12個入り)。

もっちり感がたまらない歴史ある能登名物

 弁慶が能登金剛巌門の不動滝の水でつくり上げた保存食が始まりといわれる名物。

 よくついた餅をあつあつのうちに水に浸し、部屋一杯に敷き詰めたゴザの上で数人の女性たちが四方八方からひっぱりあって薄く伸ばして昔からつくられていたそう。

 昭和40年からひっぱり餅を製造販売する安田屋製菓では、霊峰白山の伏流水、ふくよかな食感の石川県産のかぐら米、色と艶、風味に優れた北海道十勝産のあずきなど選りすぐりの素材を用いて伝統の味を繋いでいる。

 やわらかいなかにもしっかりとした歯応えのある餅生地に、甘納豆の食感と風味が合わさった「ひっぱり餅・白」、香り高い高級黒須きな粉をまとった「ひっぱり餅・きなこ」の2種類を揃える。

 弁慶の逸話にも思いを巡らせながら楽しめば、味わい深さも一層増すはず。


昔話を読むようなパッケージにも心が和む。

◆道の駅のと千里浜「クラフトビールCHIRIHAMA Beach」


クラフトビールCHIRIHAMA Beach 各726円(350ml)。

地元の羽咋米を生かしたオリジナティ溢れる一本

 道の駅オープン6周年を記念して昨年発売されたクラフトビール。

 世界五大ビール審査会のひとつ、インターナショナル・ビアカップ2023では金賞を受賞している。

 農薬も肥料も使わない自然栽培の羽咋米を副原料に使い、すっきりとしたキレのある喉越しで、ほんのり青リンゴのような風味感じるフルーティなテイスト。

 苦味が控えめなのでビールが苦手な人にも好評で、料理を邪魔しないので食中酒としてもおすすめ。

 そのほか、柑橘系の香りとしっかりとした苦みで飲み応えのある「CHIRIHAMA Sunset」も販売されている。

 千里浜海岸とハクチョウをデザインした缶もセンスがよく、クラフトビール好きへのテッパン土産だ。

◆道の駅のと千里浜「いかだんご」


いかだんご 各500円(6個入り・冷凍)。

肉厚で弾力抜群の羽咋のソウルフード

 羽咋市で親しまれている千里浜名物、イカ団子。

 能登沖で捕れるスケトウダラのすり身とイカのゲソを丹念に練り上げ油で揚げている。

 プリプリとした弾力がたまらなく、しっかり味が付いているので、何も付けずにそのままでも美味。ビールなどお酒のおつまみをはじめご飯のおかずとしても最適で、家族みんなで楽しめる一品だ。

 食べる際は、フライパンで焼いたりレンジで温めたり、また揚げるのもおすすめ。

◆道の駅のと千里浜「のとししカレー」


のとししカレー 各680円(180g)。

野菜のやさしい旨みが凝縮したジビエカレー

 道の駅内のレストランで好評のカレーを家庭でも味わえるようにレトルトに商品化。

 能登産の天然イノシシを、野菜のへたや芯、皮などを煮出してつくった野菜だし・ベジプロで煮込み、やさしい口当たりながら味わい深さも兼ね備えた味わいに仕上げた。

 具材はイノシシ肉のほか、大根やほうれん草などの野菜、きのこ類、大豆などたっぷりで栄養満点。

 ジビエ特有の臭みがなく辛さはマイルドなので、子ども、大人問わず楽しめるのも嬉しいところ。

◆アンテ「奥能登地サイダー しおサイダー」


奥能登地サイダー しおサイダー 各302円(500ml)。

伝統製法の塩が織りなすクセになる味わい

 サイダーに使われているのは、能登半島の最北端でつくられている揚げ浜式製塩法の希少な「DENENしお」。浜士(製塩技術者)が海水を塩田にまくことからはじまり手間暇を惜しまない製法により、旨みが濃く塩味まろやかなミネラルがたっぷりの塩となる。

 ひと口含むと、シュワっとさわやかに弾ける炭酸と共にコクのある塩味が広がり後を引くおいしさ。

 水分と塩分を同時に取れるので、熱中症対策やスポーツ中の水分補給としても活躍すること間違いなし。

文=Five Star Corporation
撮影=釜谷洋史