元NPB審判員の坂井遼太郎氏が28日、Xを更新。前日のロッテ戦での雨天コールドを巡りオリックス・中嶋監督が激怒した件に関連し、「悪天候時の判断について」言及した。

 この試合は40分遅れで始まったが、試合開始前(プレイボール前)について、坂井氏は「これは基本的にホーム球団の判断だけで、試合の中止などを決めれます」と説明。そのうえで、「しかし、シーズン後半になると試合を流した場合に、その試合を消化できるかの問題も出てくるので、球団のみでは判断できず、審判員の立ち合いのもと、試合を中止にするかなどの判断をします」とした。

 試合開始後については、「試合が始まれば、中断や中止の全ての判断はホーム球団から審判員に変わります」とし、「また試合中の中断に関しては、基本的に責任審判の判断となります」と付け加えた。

 中断の判断などは「アイコンタクト等で責任審判に合図を送り、球審から中断にする場合もあります」と説明。全審判が気を配っているとし、試合中には控え審判が雨雲レーダーなどを確認して情報を共有していることも明かした。

 中断後の再開や中止は「責任審判の判断となります」とする一方で、「ただこの場合も、責任審判1人で全てを決める訳ではなく、他の審判員と相談したり、例えば甲子園などの場合は、阪神園芸の方々と雨雲レーダーやグラウンド状況を話し合い、今後の進め方を決めていきます」とした。

 前日のロッテ−オリックス(ZOZOマリンスタジアム)は大雨の影響で40分遅れで開始。オリックスが1点ビハインドの七回裏、攻撃が始まる前に中断となり27分後にてコールドゲームが宣告された。中嶋監督は「後味悪すぎるやろ」と怒りをにじませ、「俺らはな、30人のな、生活かかっとるんじゃ」と責任審判の敷田二塁塁審に訴えた。

 報道陣の取材に、敷田審判員は「お客さんをこれ以上ね(待たせるのも)」と説明。40分の遅れはロッテ球団の判断だったといい、目安がない中、27分でのコールドゲーム宣告に至ったことには「我々の判断」としていた。

 また、野球規則やプロ野球アグリーメントには「観衆が雨を避ける施設がない球場の場合に、降雨が激しく、試合続行が不可能と思われた時には、30分を待つことなく、試合を中止することができる」と記載があることにも触れた。