「中日1−2阪神」(14日、バンテリンドーム)

 大幅に打線を入れ替えた阪神が、逆転勝利で連敗を3でストップ。岡田彰布監督は通算484勝とし、球団歴代2位の吉田義男氏に並んだ。デイリースポーツ評論家の西山秀二氏は「潮目が変わる1勝になる可能性」と語った。

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 打線の大幅な組み替えは、このまま状態が上がるのを待っているだけではダメだという岡田監督の思いを示したものだろう。ちょうどこの日で一回り。借金が4に増えるのと、2に減るのとでは大きな違いがあっただけに、潮目が変わる1勝になる可能性がある。

 ただ、一番変わってほしい大山に良化の兆しが見えない。勝ったから16日からの巨人戦も同じ打順というのではなく、あと5試合ぐらいは違ったオーダーを組んでくるのではないだろうか。

 決勝点はきれいなタイムリーではなかったが、勝ち越した1点を守り抜いたことが、なかなか状態が上向いてこない今のチームにとっては大きい。本当に調子が悪いチームであれば、七回以降に追いつかれ、最後は負けていたはずで、阪神は才木、岩崎、ゲラが無失点リレー。これこそが地力のあるチームの証しだ。

 中日に負け越していたら、このまましばらくは突っ走られる可能性があったが、なんとか3連戦を1勝1敗1分けでまとめた。去年のチャンピオンチームの意地をうかがわせる1勝でもあった。