愛媛県松山市は13日、農業分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の一環として、同市浅海本谷のかんきつ園地の傾斜地でドローンを使った薬剤散布の実証実験を行い、地元の農家30人が先端技術を体感した。
 浅海本谷・萩原中山間集落代表の渡部温史さん(66)によると、2018年の西日本豪雨の影響で園地のスプリンクラーの地中配管が故障。効率的な防除が実施できなくなっていたため、ドローンの活用を検討しようと参加した。
 使用した農業用ドローンは小型・軽量で、バッテリーのみで10分間の駆動が可能。八幡浜市でドローンを活用し、かんきつの生産や加工販売を手がける農業生産法人「ミヤモトオレンジガーデン」が作業を実演した。薬剤の代わりに水を積載したドローンが、事前に指定したルート通りに飛んで空中散布すると、参加者から歓声が上がった。