「ねぎし三平堂」のリニューアル取材会

 落語家の林家三平が10日、東京・台東区の「ねぎし三平堂」で行われた同所のリニューアル取材会に出席。ENCOUNTの直撃取材に応じ、『笑点』の新メンバーに立川晴の輔が選ばれたことについて初めてコメントした。(取材・文=渡邉寧久)

 テレビ・ラジオ台本、寄席のチラシなどの演芸資料と机やペン、メガネ、表札など初代林家三平ゆかりの品を展示した記念館「ねぎし三平堂」は、1995(平成7)年にオープンしたが、コロナかで休館を余儀なくされた。

 このほど4年ぶりに再開することになり(4月13日プレオープン、14日から通常公開)、堂長を務める当代三平が母でエッセイストの海老名香葉子さんと一緒に囲み取材に応じた。

 三平は「レイアウトを変えました。(初代を知らない)若い世代の方が見ても分かるレイアウトにしました。父がいろんな方々とつながっていたことが分かるように、キャンディーズとの写真を入れるなど工夫をしました」と説明。1万点近くある初代の品から約3000点をチョイスし、展示を構成した。

 来年は初代の生誕100年というメモリアルイヤーにあたる。「私も来年に向けて、(初代のギャグの)『ど〜もすみません』を広げていきたい。継続していくことが一番大切なこと」と、父の遺産の継承を誓った。

「私の中ではまだ54歳のままです」という早逝した初代の生きざまについて香葉子さんは「とにかくお笑いにまっしぐらでした。笑いに対して一生懸命でした」と回想。病気から快復した後に行われた復活祭にYMOや山下達郎が参加したことも懐かしそうに語った。

亡くなる直前の病床では「大満足で死んでいくと伝えてくれ、と言って亡くなった。病院で、意識が薄れてきたときに看護師さんに『お名前言えますか?』と聞かれたときに『加山雄三です』と答えて笑わせていました」と、最後の最後まで笑いに一途だった夫の様子を伝えた。

 囲み取材後、ENCOUNTの直撃に応じた三平は、先日発表になった『笑点』の新メンバー、立川晴の輔について「正統派で頑張っている子なんで、ちょうどよかったと思います」とコメント。オンエアの時間は高座の最中だったそうで、後でネットニュースで知り「立川流が入ってよかったと思いましたね」と笑顔で答えた。

 さらに『笑点』で活躍するためのメッセージを求めると「このまま正統派でいって、頑張ってください、ということを伝えてください」と期待。「お着物の色を楽しみにしています」と新メンバーの活躍の行く末を願った。渡邉寧久