乗客に「キャリケースはトランクに」と伝えるも「大丈夫です」と後部座席の上へ…

 日々さまざまな客と接しているタクシー運転手の世界では、ときに非常識な乗客と遭遇してしまうこともある。地面を引きずったキャリーケースを直接座席に置かれたというタクシー運転者の投稿がネット上で拡散。「ありえない」という批判の一方、「ちゃんと言われなきゃ分からない」という意見も寄せられるなど、賛否両論となっている。タクシードライバー歴20年以上という投稿者の男性に話を聞いた。

「こちらが『キャリケースはトランクに!』と言っているのに、『近いから大丈夫です。』と言ってキャリケースの車輪をそのままシーツに乗せる若い娘は何なんだろ? 土足と変わらないって分からないのか? そんなに頭弱いの? 大丈夫の意味が分からんわ!?」

 今月17日にSNS上に投稿された写真には、後部座席のシーツカバーにくっきりと残ったキャリーケースのタイヤの跡が収められている。投稿には「これは酷い。近年車リテラシーがない若者が増加しているけど、本当にこれは酷すぎる」「車のシートの上に載せるとか非常識すぎ」「キャリーを下に置かないで座席に乗せるのって非常識じゃないの? そこまで言わないとダメなの?」「いくら何でも馬鹿すぎない?」といった驚きや批判の声が殺到。

 一方で、一部からは「遠回しに言うと伝わらないからなんでそうしてほしいのかって1から10まで説明したほうがいい」「ちゃんと言わなきゃ分かんないよそういうの。エスパーじゃないんだから」「ちゃんと『座席が汚れてしまうのでトランクにお願いします』と言わないと伝わらないですよね 双方に問題があるコミュニケーションエラー」といった意見も上がっており、投稿者は続く投稿で「タクシーあるあるの一部を共有出来ればと思った投稿でしたが、様々な反響を頂き、ありがとうございました」「駅待ちという混雑した場所で、言葉足らずだった自分にも至らない部分があったと思います。同時に日本語・接遇の言葉は難しいとも実感しました。客商売は大変だ」とつづっている。

 今回の投稿に至った経緯について、「キャリーバッグによるシーツ汚れはあるあるネタと言っても良いくらい頻繁にあります。普通の中年サラリーマンでも汚します。今回はこちらが注意して、それを(大丈夫という言葉で)了解したのにもかかわらず汚された。本人もそれに気付きながら後ろも振り向かずに行ってしまったということで、つい愚痴ってしまいました」と投稿者。「反響の大きさに驚いています。『最近の若いヤツは…』という意見が大半ですが、『はっきりシーツを汚さないようにと言わなきゃ分からん』とこちらの言葉足らずを指摘する人や、客商売なのに客をさらすなという意見もありました」と振り返っている。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム