忍者のあのキャラや殺し屋のあのキャラも銀髪

『週刊少年ジャンプ』(集英社)の漫画では、圧倒的な実力と人気を兼ね備えたキャラクターが登場することがある。そんな強キャラの共通点を探していると、銀髪イケメンが多いことが分かった。今回は実力も人気も高いジャンプ作品の銀髪キャラ4人を紹介しよう。

 最初に紹介するのは、2023年に、アニメ2期が放送された『呪術廻戦』(作:芥見下々)の五条悟だ。主人公・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)が通う東京都立呪術高等専門学校の教師であり、現代最強の呪術師と恐れられる存在である。

 銀髪で常に布で目を隠した風貌の五条は、常に飄々(ひょうひょう)とした口調の明るい先生という印象だ。しかし、敵と対峙(たいじ)し、目を覆っている布を外した際の五条は、ガラリと印象が変わる。

 五条の使う術式「無下限呪術」は、自身と対峙した相手との間の空間を操るもので、相手の動きを止めたり、押し潰したりなど、さまざまな効果を発揮する。この術式を制御するためには、あらゆる情報を原子レベルで視認できる特殊な目「六眼」が必要だ。「無下限呪術」と「六眼」の2つを兼ね備えていることが五条の最強たる所以(ゆえん)だろう。

 コミックス10巻では、特級呪霊である漏瑚(じょうご)や花御(はなみ)を同時に相手にしても五条が圧勝するほどの実力を見せており、最強の銀髪イケメンキャラ代表格といっても過言ではない。

 次に紹介するのは『銀魂』(作:空知英秋)の主人公・坂田銀時だ。どんな困りごとでも解決する何でも屋「万事屋銀ちゃん」を営んでいる銀時だが、性格は無気力でマイペースなため、ジャンプ作品の主人公らしい真面目さは感じない。

 しかし、かつては戦争では、持ち前の銀髪と白い服が返り血で染まっていく様子から「白夜叉」と恐れられる実力者であり、宇宙最強の戦闘民族である夜兎族と敵対しても互角に渡り合うほどである。

 昔は白夜叉と呼ばれて恐れられていた銀時だが、戦争後は人のために働くようになり、人から慕われはじめる。この人望こそが銀時の最大の魅力だろう。万事屋という仕事柄、銀時はさまざまな人と関わりを持っており、善人・悪人問わず広く深い信頼を得ている。

 普段はちゃらんぽらんだが、困った人を見捨てない銀時。そんな彼だからこそ、自身が困ったときには多くの仲間が駆けつけてくれる。クールな性格が多い銀髪キャラの中で、銀時は珍しい熱血タイプの人物なのだ。

 3人目は『NARUTO -ナルト-』(作:岸本斉史)に登場するはたけカカシだ。主人公・うずまきナルトの教官であり、忍者としての心構えやチームワークを教えた師匠でもある。

 カカシは、普段は遅刻癖があり、ぼんやりと無気力そうに振る舞っているが、12歳で上忍となったまぎれもない天才忍者だ。

 常に額当てをずらして隠しているカカシの左目には、1度でも見た忍術や体術などの技を自分のものとして使うことができる写輪眼を持つ。この力によって「写輪眼のカカシ」という異名で他国から恐れられている。

 本作の最終話では、カカシが里のリーダーである火影を務めたことが明かされ、今回紹介した銀髪キャラの中で、カカシがもっとも出世した人物ではないだろうか。

 最後に紹介するのは『HUNTER×HUNTER』(作:冨樫義博)に登場するキルア=ゾルディックだ。殺し屋の家系・ゾルディック家に生まれ、殺し屋の英才教育を受けてきた。

 普段は主人公であり同じ年齢(初登場時は11歳)の親友・ゴン=フリークスと一緒に無邪気に振る舞っている。しかし、戦闘での実力はゴンの仲間の中では最強クラスなのだ。

 また、作中ではキルアが兄の呪縛やゴンのまっすぐな性格に対する劣等感に悩みつつ成長していく様子が多く描かれ、今回紹介した銀髪キャラの中でもっとも作中での成長が見られるキャラといえる。

 今回紹介した4人は同じイケメン銀髪キャラでも、それぞれ違った魅力を持っていることがわかった。今後も新たに魅力的な銀髪キャラが登場することを期待したい。カキMONO.1