大型ファミリーカーとして人気の高い「アルファード」ですが、世帯年収500万円の家庭でも買えるのでしょうか? 2024年4月時点のアルファードの金額や、年収500万円世帯の平均的な生活費を踏まえて購入の可否を紹介します。
アルファードの新車価格と人気の理由
アルファードにはさまざまなグレードがあり、540万円〜872万円(税込み)で購入することができます。新車で購入するとなると最低でも540万円が必要となり、プラスして自動車保険の加入や税金、ガソリン代や車検代などランニングコストがかかることになります。
「アルファード」の人気の理由の一つに、売却時や乗り換えの際の再販価値を示す「リセールバリュー」の高さが挙げられます。一時期受注停止になったほど、依然として人気が高い車であることから、購入後1〜3年たった後でもでも6割以上の買取価格といわれるほど残価率が高い車なのです。
中古のアルファ―ドはいくらで買える?
2024年4月9日時点での「価格.com」によると中古のアルファードの金額は、25〜2317万円となっています。年式が古いものや走行距離が長いものは安価な傾向があるため、金額のみで判断せず、「長く乗りたい」「新車を購入する頭金が貯まるまで乗れればよい」など、それぞれの家庭のカーライフプランに応じたものを選ぶ必要があるでしょう。
実際の状態をチェックしてから購入すると、「想像と違う」というミスマッチを防ぐことができます。中古のアルファードであれば、世帯年収500万円の家庭であっても手が出しやすいことが分かります。
世帯年収500万円のローンの組み方
ここでは新車で「アルファードZ」を購入する場合のシミュレーションを紹介します。
車両本体価格:540万円(税込み)
頭金:50万円
割賦元金:490万円
支払い回数:36回
利率:4.9%
ボーナス(年2回)支払い:各10万円
以上の条件でシミュレーションすると、月々の支払いは15万5940円になります。
収入の約8割が手取り額と言われていることから、ここでは世帯年収500万円の手取り額を400万円として試算します。家族構成や年齢、夫婦の収入割合などによっても手取りは変わりますので、あくまでも一例として参考にしてみてください。
ボーナスなしの場合、月々の収入は約33万円(400万円÷12ヶ月)となります。ボーナスがあり、2ヶ月分と仮定すると月々29万円ほどの収入になります。
2024年1月に総務省が公表した「家計調査」によれば2人以上の世帯において、月々の消費支出の平均額は約25万円です。主な内訳は図表1のとおりです。
図表1
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 8万3399円 |
住居費 | 1万3274円 |
光熱・水道 | 2万6109円 |
保健医療 | 1万4592円 |
交通・通信 | 4万814円 |
教育 | 1万202円 |
家具・家事用品 | 1万1952円 |
被服及び履物 | 1万699円 |
教養娯楽 | 2万7673円 |
その他の消費支出 | 5万753円 |
合計 | 28万9467円 |
総務省 家計調査報告をもとに作成
支払回数を60回まで増やしたとしても月々9万700円となるため、かなり厳しい出費となることは間違いありません。もしボーナスなしで手取り月収が約33万円あったとしても、28万9467円+9万700円で38万167円必要になり赤字となります。
ただ、新車で買うのは難しい人でも、中古であれば可能性があります。中古の場合、幅広い金額のものが出回っているため、型落ちしたものや、走行距離が長いものであれば月々の返済額が下がり、年収500万円の家庭でも手が出しやすくなるでしょう。
世帯年収500万円でも「アルファード」は買える
世帯年収500万円の場合、新車ではなく中古であれば「アルファード」を購入できるかもしれません。また、頻繁に乗るわけではないなら、レンタカーやカーシェアを使うのも一つの手です。レンタカーやカーシェアであればその都度料金が発生するため固定費にならず、気軽に「アルファード」を楽しめます。
車高が高く、男女問わず運転しやすいと人気の高い「アルファード」ですが、無理して新車を購入して家計が苦しくならないように、綿密にシミュレーションしながら検討してみましょう。
出典
トヨタ自動車株式会社 アルファード グレード一覧
総務省統計局 家計調査報告 ‐2024年(令和6年)2月分‐
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー