米国株式市場は反落。ダウ平均は570.17ドル安の37,815.92ドル、ナスダックは325.26ポイント安の15,657.82で取引を終了した。



1-3月期雇用コスト指数が予想上回る伸びとなったため、利下げ期待の後退で売られ寄り付き後、下落。賃金インフレが根強く高インフレが想定以上に長期化するとの懸念に長期金利の上昇が嫌気され相場は続落した。その後に発表された4月シカゴ購買部協会景気指数や消費者信頼感指数が予想を大幅に下回ったためスタグフレーション懸念も再燃しさらなる売り圧力となった。終盤にかけ、タカ派連邦公開市場委員会(FOMC)を警戒した売りも強まり、下げ幅を拡大し、終了。セクター別では、家庭・パーソナルが小幅高となった一方、自動車・自動車部品が下落した。



製薬会社のイーライリリー(LLY)は第1四半期決算で売上高が予想に達しなかったが、肥満症治療薬「ゼップバウンド」の売り上げが予想を大きく上回ったほか、24年の売り上げ高と利益の見通しを上方修正し買われた。半導体メーカーのエヌエックスピー・セミコンダクターズ(NXPI)は第1四半期決算で調整後の1株利益や第2四半期の見通しが予想を上回り、上昇。オンライン決済のペイパル・ホールディングス(PYPL)は第1四半期の総支払い額が強く、上昇。



ファーストフード・チェーン運営のマクドナルド(MCD)は中東での戦争を巡るボイコットや低所得者層の売り上げ減が影響し、第1四半期の既存店売上高が予想を下回り、下落した。大麻・麻製品メーカーのティルレイ・ブランズ(TLRY)はバイデン政権が大麻を巡る連邦規制を緩める再分類検討が報じられ、上昇した。飲料メーカーのコカ・コーラ(KO)は強弱まちまちな四半期決算が嫌気され、下落。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はさらなる雇用削減計画が警戒され、下落した。



オンライン小売のアマゾン(AMZN)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益や売上高が予想を上回り、時間外取引で買われている。





(Horiko Capital Management LLC)