30日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比8.22ポイント(0.26%)安の3104.82ポイントと5日ぶりに反落した。





利食い売りが優勢となる流れ。上海総合指数はこのところ急ピッチに上昇し、足元で昨年9月25日以来、約7カ月ぶりの高値水準を回復していた。また、メーデー(労働節)により、本土市場が5月1〜3日(香港市場は1日)に休場となることも買い手控え要因として意識された。ただ、下値は限定的。中国の景気対策に対する期待感が続いているほか、官民が公表した4月の製造業PMIが概ね良好だったことを受け、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)





業種別では、不動産の下げが目立つ。中華企業(600675/SH)が4.4%安、緑地HD(600606/SH)が4.2%安、保利発展控股集団(600048/SH)が4.0%安、新城控股集団(601155/SH)が1.7%安で引けた。当局が不動産支援策を相次ぎ打ち出し、前日まで急伸していたが、いったん利益を確定する動きが先行している。





ハイテク株も安い。半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が7.6%、フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)が7.4%、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(600745/SH)が1.8%、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)と半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)がそろって1.6%ずつ下落した。インフラ関連株、素材株、自動車株、保険・証券株なども売られている。





半面、エネルギー株はしっかり。中国中煤能源(601898/SH)が2.6%高、中国海洋石油(600938/SH)が2.2%高、中国神華能源(601088/SH)が2.1%高、中国石油化工(600028/SH)が1.4%高で取引を終えた。銀行株、医薬株、食品・酒造株、公益株も買われている。





外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.31ポイント(0.12%)安の256.55ポイント、深センB株指数が0.55ポイント(0.05%)高の1107.65ポイントで終了した。



亜州リサーチ(株)