14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比2.25ポイント(0.07%)安の3145.77ポイントと小幅ながら続落した。





投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米国の対中圧力強化や、米金利動向の不透明感が重しとなっている。米国では週内に最新の物価統計が公表される予定。インフレに沈静化がみられなかった場合、米金利高が進み、人民元相場が下落する可能性もある。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の政策に対する期待感で、指数はプラス圏で推移する場面もあった。財政部は13日、超長期特別国債の発行計画を打ち出し、今月17日から30年債の発行を開始すると発表している。これを受けて、金融緩和の観測も浮上。複数メディアが報じたところによれば、市場では国債発行による流動性の縮小を金融緩和でカバーするとの見方だ。(亜州リサーチ編集部)





業種別では、エネルギー関連の下げが目立つ。エン鉱能源(600188/SH)が2.7%安、中国中煤能源(601898/SH)が2.4%安、中海油田服務(601808/SH)が1.8%安、中国神華能源(601088/SH)が1.3%安で引けた。





銀行株もさえない。中信銀行(601998/SH)が2.3%、招商銀行(600036/SH)が1.6%、上海浦東発展銀行(600000/SH)が1.0%、中国農業銀行(601288/SH)と交通銀行(601328/SH)がそろって0.9%ずつ下落した。素材株、軍事関連株、海運株、ハイテク株の一角なども売られている。





半面、医薬株は高い。津薬達仁堂集団(600329/SH)が3.6%、北京同仁堂(600085/SH)が3.5%、上海医薬集団(601607/SH)が3.2%、薬明康徳(603259/SH)が2.1%ずつ上昇した。公益株、証券株、不動産株、消費関連株の一角も買われている。





外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.13ポイント(0.05%)高の254.49ポイント、深センB株指数が6.44ポイント(0.58%)高の1124.74ポイントで終了した。



亜州リサーチ(株)