空想の力で地域を盛り上げようと、福島県須賀川市と円谷プロダクションは11月16、17の両日、同市で新イベント「すかがわ空想フェス2024」を開催する。同市はウルトラマンの生みの親で「特撮の神様」と称される故円谷英二監督の故郷。市と円谷プロが結んだまちづくり提携協定の一環で企画した。子どもたちの空想を題材にした初代ウルトラマンのエピソード「恐怖の宇宙線」を基に、新作舞台を上演する計画だ。
 橋本克也市長と円谷プロの塚越隆行会長が12日、市役所で記者会見して発表した。テーマは「空想力が未来を創造する―円谷英二が託した"好奇心のバトン"」。主なプログラムとして舞台上演のほか、コピーライターの糸井重里さんと円谷プロの造形師で「怪獣マエストロ」と呼ばれる品田冬樹さんらが登壇する「空想ミーティング」を予定している。過去のウルトラマンシリーズの上映会も開く。
 国内外の人が自由な発想で表現したイラストやテキストなどの作品を7〜9月に募り、展示する。会場は市文化センターと市民交流センター「テッテ」などを見込む。詳細については、公式サイトで随時発表する。
 橋本市長は「わくわくする取り組みがスタートする。多くの人に空想の力を感じ、思い出してもらう機会になれば」と期待し、塚越会長は「空想は人生や社会を豊かにする原動力。市と一緒に世界に発信していきたい」と力を込めた。
 市と円谷プロは昨年4月12日の同社の創立60周年に合わせ、「空想の力を育むまち」を目指した提携協定を結んだ。特撮文化を生かした各種事業を盛り込み、実現へ協議を進めてきた。