●FW:永井謙佑

 東京五輪での久保建英や三笘薫のように、世代別のサッカー日本代表で活躍したのち、A代表でも中心選手に成長する選手は多くいる。一方で、世代別代表で存在感を放ちながらも、A代表にうまく定着できなかった選手も枚挙に暇がない。今回は、年代別の代表で期待を集めながらも、その後は苦しんでいる選手をピックアップして紹介する。※データは『transfermarkt』を参照、4/13時点。

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生年月日:1989年3月5日(35歳)
所属クラブ:名古屋グランパス
2024リーグ戦成績:7試合2得点0アシスト

 永井謙佑は、いまでもJリーグ屈指のスピードを誇るFWだが、A代表では世代別代表でのような輝きは見せられなかった。

 永井といえば、2012年のロンドン五輪での活躍が真っ先に思い浮かぶだろう。この大会では、日本代表が戦った6試合全てに出場して2得点を挙げている。特にグループステージ2戦目のモロッコ代表戦では、値千金の決勝点を記録し、ベスト4入りに貢献した。

 爆発的なスピードを持った1トップとして日本代表の武器となり、献身的なハードワークで守備面でも大事な役割を担っていた永井は、ロンドン五輪だけでなく、U-20でもU-19でもゴールを量産してきた。

 しかし、2013年1月にベルギーのスタンダール・リエージュに移籍すると、リーグ戦出場わずか3試合で半年後に名古屋グランパスに復帰するという失敗に終わった。

 その後は、FC東京と名古屋でコンスタントに活躍を続けているものの、いまのA代表には浅野拓磨や前田大然といった似た特徴の選手もいるため、A代表から声がかからないのは仕方のないところかもしれない。

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